第78話 復活

ザァーーーーーーー



風も出てきて大粒な雨のシャワーが横殴りで降り注ぐ



木々の枝を激しく揺らし



またピカッと雷光が森を照らし



地上へ落ちまくる霹靂(へきれき)



ドォォォ



鼓膜を揺さぶる大音響な雷鼓が鳴った。



その雷光に照らされた奴隷の姿



その奴隷と出会い頭でかち合い、目を合わせ、2人は見つかった。



奴隷の両手には某ゲームの名キャラクター バルログが装着してるような武器



3本の鋭利な刃を光らせるアイアンクロー(またはメタルクロー)が装備され、そいつは不気味なまでに無言で不気味なまでの無表情でこちらを見ていた。



奴隷を直視するメサイアがしまったといった表情を浮かべた その直後に…



奴隷がいきなり踵(きびす)を返し、その場から逃走を図った。



御見内「マズイ 奴は斥候だ… 仲間を呼びに行く気だ」



メサイア「斥候って?」



御見内「偵察だよ」



メサイア「あぁ~」



逃がすか…



御見内が逃走する奴隷に素早く和弓を構え、狙いを定めたのだが…



そいつは木陰へと姿を消した。



御見内「チッ 取り逃がしたらマジマズイ… おまえはここで待ってろ」



弓をメサイアの足下へと投げ捨て、シーナイフを取り出した御見内が急いで奴隷を追いかけた。



メサイア「お…おい」



激しくなる雨



入り込む雨で十分に目が開けられない程の最悪な集中豪雨の中…



御見内はその目を拭い、薄目で必死に追いかけた。



木々の間をすり抜け



至る所で罠にかかったゾンビ等の横を通り抜け



奴隷の後ろ姿を追いかけた。



走る度降りしきる雫に目を開けてるのもやっとな困難な状況で



必死に後を追うのだが



7~80メートル程走行した辺りだろう 奴の姿を見失ってしまった



クソ… 何処行った…



びしょ濡れになる御見内が立ち止まり、360度見渡すが奴隷の姿は無い



何処か木々に隠れた…



そう感じ取った御見内はシーナイフを順手で握り締め、ゆっくりと歩み始めた。



ザァーーーーーーー



ピカッ ゴロゴロ ドォーーー ドォーーー



2連発する落雷



ただいま最高潮に荒れる局地的ゲリラ豪雨の最中



シーナイフを前方に身構え、周囲を警戒する御見内の前に…



太い幹の陰から急に奴隷が姿をあらわした。



ピカッ ピカッ



ゴロゴロゴロゴロ~



空からフラッシュがたかれ、照らされた奴隷を目にした御見内が眉をピクリと動かした。



その場で仁王立つ奴隷も数歩踏み出し、アイアンクローを身構えはじめたのだ



やる気か…



御見内がジリジリと接近させ、戦闘態勢に入った。



そして奴隷との距離



10メートル程だろう…



御見内がにじり寄った時だ



あらゆる木の陰から突如 人が現れた。



足を止めた御見内の周囲に潜んでいただろう奴隷達がいきなり現れたのだ



囲まれた…



そして…



ジャメヴ「ふっふふふ ゴキブリ見っけたぁ 賭けは俺の勝ちだぜ」



サブマシンガンを構えた黒フードが御見内の前に現れた。



前方に黒フードとアイアンクローの2人



御見内が左右に目を向けた。



左方にゴルフのドライバーを持った奴隷が1人…



右方に釘打ちの木製バット、刃渡り25センチのトリガーフィンガーナイフを持った町民が2人…



それからゆっくりと背後へ振り返った御見内



後背にはノンコ(畳を持ち上げる鉤爪の道具)、多目的軍用シャベル、竹槍を持つ者が2人…の4人…



計9人…



瞬時に状況確認した御見内



人数と各自が手にする武器の種類を把握した。



ジャメヴ「こんな荒れた天気だ さっさと終わりにしてぇーからよ 答えろ もう2匹は何処にいる?」 



御見内「さぁーな その辺の何処かにいるんじゃねぇーか」



ジャメヴ「とぼけやがって 面倒臭ぇー じゃー撃ち殺した後に探すだけだな…」 



強風で小枝が折れ、吹き飛んでいくと同時に…黒フードのすぐ後方のある幹に目を止めた御見内



ジャメヴが懐から鉈を取り出した。



ジャメヴ「…その後に こいつでその首切り落としてやるからよ…生首頂きだ 裏切り者」



ピカッ ゴロゴロ 



そしてサブマシンガンが御見内に向けられ、トリガーに指が掛けられるや



ドォーー



御見内がそっと指を差し、何か言葉を発した。



落雷音に掻き消され、聞き取れ無かった御見内の言葉



ジャメヴ「あぁ? なんだ?」



御見内「後ろ平気なのか…?」



ジャメヴ「ああ?」



ジャメヴが後ろを振り返るや



ジャメヴは目を見開いた。



幹が強風で傾き、へし折れ



倒れてきたのだ



ジャメヴはとっさに側方へと逃れ



アイアンクローの奴隷は逃げ遅れ幹の下敷きにされた。



突然の倒木



御見内はこの好機に手にするナイフを逆手へと持ち変え、振るった。



そして右方に位置するトリガーフィンガーナイフを握るその手にシーナイフを突き刺した。



それから御見内は隣りに位置する釘打ちバット野郎の背後へと周り込み、盾がわりにするや、素早くマカロフを抜いた。



そしてまずは正面に位置するドライバー野郎に向け、至近距離から1発発砲した。



パァン



肩に直撃を受けた奴隷は、一回スピンしながら後ろに倒れ込む。



次いで御見内は軍用シャベル野郎、竹槍野郎共に1発づつ発砲させた。



パァン パンパアン



腕、肩へ被弾した奴隷達がただちに

うずくまり、キョド(挙動不審)ったノンコ野郎が慌てた様子を見せた



御見内がそのノンコ野郎に照準を定めた時



ふと感づいた御見内が発砲を中断



振り向くとその先には、側面へ逃れたあの黒フードが起き上がってきた。



ジャメヴ「ざけやがってテメェー」



それから見境無しにサブマシンガン向けられ、発砲された。



パラララララララ



盾となる奴隷の胸部、その隣りの奴隷の胸部にも横一線の銃穴が開き



ノンコを手にする奴隷の眼下にも銃創が生じる



手下もろとも射殺し、乱射される銃弾が幹に穴を開けていく



パラララララララ



御見内は素早く後方の木陰へとダイブし、退避した。



ジャメヴ「なめやがって…」



御見内にまんまと逃げられ、フードを剥ぎ取ったジャメヴの顔は怒りに満ちていた。



ジャメヴ「の野郎~」



「ぐふっ」



そしてジャメヴはうずくまる奴隷の横につき、サブマシンガンを背中に押し付けるや



パララララ バスバスバスバス



いきなり発砲



背中に撃ち込んだ。



ジャメヴ「…あのゴキブリ野郎がぁ~」



そして胸部を押さえ、口から血を吐き出す奴隷にも…



ジャメヴ「どけ」



パラララララララ



銃殺した。



ジャメヴ「ぶっ殺してやる」



再びフードを被り、ロシア製サブマシンガンPPー90のマガジンを交換したジャメヴが御見内を追った。



ーーーーーーーーーーーーーーーー



バスタードJM005vsゾンビの集団



一つの塊のように



数十体ものゾンビが重なり、覆い被さる群れ



すると突然 ある1体のゾンビが吹き飛ばされ、身体が浮遊するや、塊から1本の腕が突き伸ばされた。



強硬そうなプロテクターに包まれた腕…



すると 1体 また1体と軽々ゾンビが突き飛ばされ



ムクッ



覆い被さる塊が崩れ、バスタードの上体が起き上がった。



そしてゾンビの首根っこを掴み、ゆっくり立ち上がるバスタード



バスタードはゾンビの顔面に軽機関銃添えるや



キュイイイイイン タタタタタ



ぶっ放した。



たちまち首から上が跡形も無く消失されたゾンビ



しがみつくゾンビ等もおかまいなく



バスタードは完全に立ち上がった。



そして再びロックオンカーソルが表示され、この場にいる全てのゾンビがロッキングされた。



キュイイイイイン



タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ



それから豪雨にも負けぬ銃弾の雨がゾンビ等へ浴びせられていった。

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