第Ⅰ章の「冒険に出る高揚感」にまずワクワクしました。
出航前の緊迫した逃走劇から始まり、海へ、そして世界へと物語が広がっていく流れが心地よかったです。自然と船に乗り込んだ気分になり、この先どんな海と敵が待ち受けているのかと胸を躍らせました。
キャラクター陣も非常に魅力的ですね。リュカの荒々しくも頼れる存在感、ドン・キホルテスの信念に満ちた騎士道精神、そして有能でバランス感覚に優れたサウロ。三人の掛け合いはテンポがよく、シリアスな局面でも物語を軽やかに前進させてくれます。さらに、陳露華の愛らしさと俊敏さ、マリアンネの発明家気質と大胆さが加わることで、パーティ全体の華やかさと戦力の厚みが一層際立っています。特に中華娘の可憐さと活躍は印象的で、個人的に推しです笑
また、世界観の作り込みは特筆に値すると思います。騎士団、教会、禁書、魔導書、魔術師船長――それぞれがしっかりと位置づけられ、単なる舞台装置ではなく物語の駆動力として機能しています。宗教的秩序と異端、禁書の管理と流通という構図は非常に骨太で、物語全体にしっかりとした重みを。それでいて文章は軽快で読みやすく、専門用語や装備名が多く登場してもストレスを感じにくいのが素晴らしいですね。
そして個人的に、魔導書や禁書を巡るテーマは、悪魔学や秘教思想に親しみがあるので、めちゃくちゃ魅力的でした。わたしの作品も、ゲーティアやソロモン72柱が出てくるので、すごい親近感を覚えまた。
本作ではそのモチーフを連想させる要素が物語世界と自然に結びついていて、単なる海賊冒険譚にとどまらない深みも感じさせます。
あとは迫力あるアクションシーン。剣戟や砲撃、船の偽装解除といった場面は映像的で臨場感に富んでいます。派手な展開でありながら、キャラクターの個性と戦い方がきちんと結びついているため、ただの見せ場に終わらない説得力があります。
「冒険の楽しさ」「世界観の厚み」「キャラクターの魅力」──物語が進むにつれ、この船がどこへ向かい、禁書と魔導書を巡る対立がどのように拡大していくのか、すごく楽しみです!
16世紀あたりの「太陽の沈まぬ帝国」スペインをモデルにした、海賊たちと帝国海軍が織りなす海洋&海戦ファンタジーとなります。
そう聞くと「え? じゃあ歴史マニアじゃないと分からないんじゃ?」なんて思う方もいるかもしれませんが、そんな心配は御無用!!
作者の文章力が遺憾なく発揮されており、スラスラと読める作品に仕上がっていますので、堅苦しい印象を感じずに読み進めることができますよ!
さらに「魔導書」や「悪魔召喚」といった男心をくすぐるワードが出てきますので、心がいつまでも少年時代な男性諸君(ちなみに私もその一人!)は、心を躍らせながら読めること間違いなし!
女性の方々もイケメンの殿方や可愛い少年の奮闘っぷりを想像しながら読めば、悶えること請け合いです!
また、作中の登場人物が良い意味でキャラが立っているので、この作品を読めばきっと「推し」キャラができるでしょう。
なお、私個人の「推しキャラ」は時代遅れな騎士道を貫きつつも、その語り口調が東洋の武士っぽいドン・キホルテスという人物。
スペインの国民的作家が書いた著名な作品の主人公に酷似したお名前になっていますが……。これ以上は述べません!
詳しくは本編を読んでみてください。私一押しの作品です!!
Xの企画で参りました、
ひととおり楽しく読ませていただきました。
覇権国家の時代背景と宗教的、魔法(ファンタジー)的な絡みが秀逸な設定ですね。
掴みどころのない首領や時代錯誤の騎士。
錬金術師に魔法使い。
船団を組んで戦うときに彼らがどういった役割をするのか。
それをお話の中で想像するだけでも面白いです。
終盤、大海戦での混戦で登場人物たちがやりあう部分が特に楽しかったです。
キャラクターたちが個性豊かで互いに因縁があるところも良かったです。
また、大航海時代の知識があると船体についても想像ができて面白いですね。
(逆にガレオンやカノン砲を知らないと、砲撃や斬り込みが何の話やら、となりそうでした)
全体として惜しむらくは、名前の馴染みのなさ、でしょうか。
スペイン語圏の言葉は馴染みがないので頭に入り辛いです。
そのため前半の人名が多く出る部分で誰が誰だかわかり辛い感じがありました。
出航前後でキャラクターの出てくるペースが早く、誰がどの勢力でどういう個性で、何をしたいのか、と掴めないままお話が進んでしまった感がありました。
また、海賊と護送船団と羊さんの3勢力がありましたが、これも理解が少し遅くなりました。
互いに因縁があったことは中盤でよくわかりましたが、もう少し前半で掴みがあったほうが思い入れも出て良かったかもしれません。
エピローグのお嬢様の爽やかさのおかげで読後に清涼感があり良かったです。
使い捨て?にされてしまった海賊たちの哀れさが地味に尾を引きました(笑)
色々と勉強させていただきました、ご参加ありがとうございます。
これからも頑張ってください!