きさらぎ家式場
深夜の23時過ぎ、いつもの電車に乗って帰宅中、なぜか電車が20分以上停まらずに走り続け、ようやく停車した聞いたことのない無人駅「きさらぎ駅」で降りるも、周囲には何もなく、遠くからは太鼓や鈴の音が聞こえてくる……。
インターネット掲示板2ちゃんねる(現5ちゃんねる)での投稿を発祥とするこの都市伝説は、その不可解さと電車という身近な舞台のリアリティからどんどん広まり、様々な派生の都市伝説を生み出しながら、映画やゲームといった創作物にも次々に登場するようになった。
検索ワードの「きさらぎ家式場」は、そんなきさらぎ駅フォロワーの都市伝説のひとつ。内容はこうだ。きさらぎ駅に迷い込んでしまったとある男性が、帰宅するために線路沿いを歩いていると、白地に黒の筆文字で「きさらぎ家式場」と書かれた看板を線路脇に発見する。どうやら葬儀の案内らしいその看板には指を差す手のイラストも描かれていて、その方向に行けば人がいる場所に着くはずだと考えた男性は看板が示す方向へ歩く。次々に現れる看板の指が示すまま右に左にと進み、男性はついに白と黒の縦縞の鯨幕が張られた薄暗い民家に辿り着くが、入り口の看板には「きさらぎ家」ではなく彼の名字が書かれていた。それに気づかず民家に入った男性は、そのまま行方知れずになってしまう……。2022年ごろから急速に広まったこの話には「民家の中に入った男性が、葬儀の場で自分の顔の遺影を見る」「道中、男性がすれ違った弔問客がみんな彼と同じ顔をしている」などの尾ひれのついたパターンがいくつも存在していて、どれもなかなか不気味である。
だが、もちろんこの話、たったこれだけで『検索してはいけない』なわけがない。実はこの都市伝説、見聞きした人の目の前に、四十九日以内に「きさらぎ家式場」の案内看板が現れるという嫌な噂があるのだ。その際は、看板の指が差す方向と絶対に逆に進まなければならない。もしも指の示す通りに進んだら、都市伝説どおり、自分の葬式会場に辿り着いてしまうという。検索すれば「きさらぎ家式場」と書かれた看板の写真がいくつも出てくるこの話、信じるか信じないかはともかく、指とは逆に進むべしというルールだけは覚えておいて損はないだろう。
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