第3話
それを何度も繰り返しているのだ。
しかしいくら目をこらして見ても、ただ足音が聞こえるだけで、その姿をとらえることは出来なかった。
「なにやってるの?」
いつの間にか母が後ろに立っていた。
「えっと、キュッキュッって子供の足音が聞こえるかもしれないと思って」
キュッキュッ。
「ほら、聞こえる聞こえる」
「何が?」
キュッキュッ。
「えっ、聞こえるよ」
「なに言ってるの。何も聞こえないわよ」
――ええっ?
「そんなところに突っ立ってないで、早く中に入りなさい」
――……。
最初に足音を聞いたのが、小学生の女の子。
次が中学生の私。
母には聞こえなかった。
ということは、あのキュッキュッという足音は、子供にしか聞こえないのだろうが。
部屋に帰って少し考えてみた。
子供の靴音が聞こえると澤部さんのところの小学生が言い出したのは、今月に入ってすぐのことだ。
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