第46話再会する男女

僕を挑発しているのか?


相手にする事は無い。僕は足早にその場から離れる。




「紫音、また逃げるのか?上原家から逃げられると思っているのか?上原家は親族以外それと石原家以外で子供を作る必要があるんだよ」




この男も上原家……プライドだけは一人前だな。




「……さっきから何が言いたい?」


「上原家に戻り、子供も作れ」


「君がやったら良いだろう」


「俺が上原家の人間だと分かっているのか?俺じゃ出来ないんだよ。お前が」


「断る」


「紫音……分かるぜ。氷月みたいな良い女なら未だしもババアも抱かなければいけないんだからな」




この男が言っている事に対して僕は否定しない。


昔の僕はそんな上原家以外に居場所と呼べる所は何も無かった。


今は違う。


僕は東京本部で[アブノーマル]でやっていく。


上原家とはもう関わらない。




「力付くで連れていっても良いだが」




男のその言葉に後ろに居た二人の取り巻き達はやる気になった様だ。




「君達が束になっても僕には勝てない」


「何だと?」




僕は氷神の花畑(コールド・ガーデン)を使う。


男と取り巻き達を氷で出来たつるで縛り上げる。


つるには刺がある。薔薇のように


僕が造る氷は全てが花に限定されてしまう。


強いとは言えないがこの三人に負けるはずも無い。




「相変わらず、良い能力ね」




動けない。


後ろから手が伸びてくる。


僕は抱き締められた。


この声……動けないこの状況……


まさか?




「氷月……なのか?」




上原氷月、上原氷雪の妹で僕とは同い年の女の子。




「私を見たくても分かるなんて……私達は結ばれる運命なのかもね」


「相変わらず、冗談が過ぎるよ」


「あの三人どうするの?紫音の事悪く言ったから殺そっか?」


「僕はそこまでやるつもりはないよ。それよりも早く離れてくれないか」


「早く。私の顔を見たいのね」




ゆっくりと手が後ろに消えていく。


氷月は僕の目の前に立つ。


銀髪で短髪、緑色の目、小柄な体型……変わってない。




「どうかした?」


「君の能力のせいで動けないだけど……」


「私、どうすれば良いの?」


「早く動ける様にしてくれないか?」


「……紫音が私に頼み事を……良いよ?」




氷月は頬を赤らめ、能力を解除してくれた。


氷月の能力……月下氷神(コールド・レイト)神能力者でもあるこの能力は敵に回したく無い相手だ。


月下氷人と言う言葉がある。意味としては仲介者等があり、月下氷神(コールド・レイト)は氷月が扱う氷に触れたら最後……氷月が間、仲介してくる能力だ。


簡単に説明すれば氷月は自身が出した氷に触れている人間、物等を自在に操る事が出来る。


さっき僕が動けなくなったのも氷月が造り出した氷に体の一部が触れていたんだろう。




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