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レイナが依頼を出して数十分後、ギルドに一人の女性がやってきた。
「・・・レイナ?」
「ロム!依頼を受けてくれたのね。」
呼びかけられた方を振り向いたレイナ。そこには、ロムの姿があった。
「レイナ、驚きましたよ。依頼文に書かれていた話は、本当ですか?」
流石にロムも驚きの表情を隠せないようで、レイナに真意を問いかける。
「今までの話を聞く限りね。後は野盗を捕まえてみないと。」
「もし、あの依頼文の通りなら、大問題ですね。」
深刻そうな顔をするロム。それを見たレイナは、ロムに明るく話しかける。
「そんな訳だから、久しぶりによろしくね。ロム。」
「あぁ、そう言えば確かに。レイナとこんな冒険をするのは久しぶりですね。」
レイナの言葉に、ロムの表情は柔らかくなる。
「それに、依頼文に大きな事を書いてはいるけど、やる事は野盗の討伐に変わりはないわ。久しぶりに運動に行きましょう。」
「レイナらしいですね。」
そう言って、ロムはほほ笑んだ。
「でも、私は何をお手伝いするんですか?依頼内容は、野党の討伐とその他って書かれてましたが?」
「捕まえた野盗の口を割らせるの。ロムなら簡単でしょ。」
レイナがにこりと微笑む。その微笑みを見てロムがたじろいだ。
「うぅ、まぁ、出来ますけど・・・。」
困った表情で答えるロム。そして、仕方ないといった感じでレイナを見る。
「判りました。この街のためです。その代わり、レイナもちゃんと仕事してくださいよ。」
「わかってるわ、そっちは任せて。」
レイナはポンと自分の胸を叩いて自信を見せた。
「じゃあ、出発は明日にするとして。今日は商店を巡って準備ね。」
「そうですね。レイナには今回の件でもう少し聞きたい事もありますから、一緒に行きましょう。」
「ええ、何でも答えるわよ。」
そう言いながら、レイナとロムは冒険者ギルドを後にした。
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