源三郎江戸日記(弟五部)28 そんな事があったのか、女は男を狂わせると言うからな、してその岡村佐内と家族ははどうしたのじあと聞くと、奥方様はその前にはやり病でお亡くなりになり、子供は


源三郎江戸日記(弟五部)28


そんな事があったのか、女は男を狂わせると言うからな、してその岡村佐内と家族ははどうしたのじあと聞くと、奥方様はその前にはやり病でお亡くなりになり、子供はいなかったそう、

ですと言うので、それで事に及んだのじあなと言うと、ハイ、城下ではそういう風に噂されておりました、1人で江戸に出なされたそうです、江戸で知り合いになった浪人の娘をお貰い、

になり、


娘さんが1人いるそうです、奥方はと聞くと、聞いた話によりますと、今年になって、刺客が現れたそうなのです、2人まで討ち取られた時、三人目の刺客が長屋に押入り、奥方を惨殺し、

たのだそうです、娘子は手習いに出ていて、難を逃れたそうで、その後3人目の刺客も討ち果されたということです、今頃になって刺客とは、戸田殿の命令とは思えぬがと言うと、ハイ、

刺客を送ったのは、


5年前に切腹をさせるべきだと言っていた、中老の中田様ではないかとの噂ですと言って、今まで江戸家老をされていましたが先月戻られて、国家老に就任されたそうです、殿に岡村、

様を討ち果したほうが良いと吹き込んだのではないかとの噂もありますと言うので、それでは今も刺客を送りこまれているかも知れぬなと言うと、その後は岡村様がどうされているか、

はわかりませぬ、


この話は最近まで江戸詰めで今回、国に戻られました、杉田様よりお聞きした話です、杉田様は150石取りで、今は郡方の組頭で私の娘が嫁いでおりますと話したのです、そうかそんな、

に良い女子だったのかと言うと、町で商いをしていた呉服屋の娘だそうで、中田様が養女として殿に献上されたそうなのです、それでは中田は許せないだろう、その呉服屋はと聞くと、

店をたたんで江戸に行ったそうです、


浜田屋と言う呉服屋の1人娘で、お内儀はおらず父1人子1人だったそうです、父親に似ず美形の娘だったそうなので中田様が目をつけらたのでしょうと言ったのです、馳走になったと言う、

と、馬に乗り宇都宮へ向ったのです、夕方には宇都宮に着き旅籠にわらじを脱いだのです、新田開発の事を言っておこう、飛猿国家老を此処に呼んで来てくれと言うと、承知と言うとと、

部屋を出て行ったのです、


山形達は町の巡察に行ってくれと言うと、承知と言うと旅籠を出て行ったのです、湯に入り一服していると、暫くして飛猿が帰って来て、国家老は怪我をして動けないそうですと言うの、

で、どこで怪我したのじあと聞くと、下城途中を賊に襲われて、郎党2人と手傷を負わされたそうです、国家老は足を切られて歩くのは無理だそうです、いずれも浅手なので命には別状、

ないそうです、


犯人はと聞くと知らない浪人だと言う事です、殿への挨拶は中老の松山殿がお伺いするとの事でしたと言うので、訳もなく襲うはずはない、ひょっとしたら、岡村佐内ではないかと言う、

と、奥方の恨みなら刺客3人を倒した腕です、一刀の元に切り捨てても良いと思いますがと飛猿が言うので、多分そやつは無外流なのじあろう、無外流には峰打ちはない浅く切って戦闘、

不能にするのが、


無外流の峰打ちなのだ、二度と刺客を送るな、との警告をしにここに、戻って来たのかもしれぬ、飛猿と才蔵は中田と親しい商人と、お伝の方の実家であった、呉服屋の事を調べてくれ、

と言うと、承知と言うと部屋を出て行ったのです、中老の松山様がお見えですと言うので部屋に通して、新田開発の事を言うと、それは、お手を煩わして申し訳ありません、老中に就任、

し金がかかるのは分かるが、


その為に重税をかければ一揆などが起こり、老中罷免につながるぞ、みなで力を合わせて、重税等課さずに藩の増収をはかる方法は考えられぬのかと聞くと、藩財政が逼迫しており開発、

もままならぬ状況ですと言うので、明日は領内を回り増収の方法を指南しょう、郡方に案内させよと言うと、有難う御座ります、明日迎えに来らせますと言ったのです、国家老にゆっく、

り養生せよと伝えなされと言って、


犯人には心当たりはないのかと聞くと、ハイ、町方に探させていますが、いまだに手がかりはありませぬ、すご腕だったそうですというので、何かの恨みじやろう、執政ともなれば多く、

の者から恨まれることもあるからなと言うと、今行方を探させています、それがしはこれでと言うと旅籠を出て行ったのです、エミに巡察に出るぞと言って、町に出て歩るくと、東北道、

と日光への分岐点なので、


大勢の旅人で賑わっています、いつもの通り一軒の居酒屋に入り杯を重ねたのです、女中に町方が国家老を襲ったものを探しているそうじあがと聞くと、そうですか、役人が誰かを探し、

ているとは聞いていませんがと言うので、そうかと言って、おかしいな町の者に気づかれないように探すはずはないがと言うと、やはり襲ったのは岡本佐内で事を公にすれば自分が刺客、

を送った事が発覚するので、


知らない者だと言っているのでは無いですかと言うので、それなら怪しい浪人を町方が探すはずだ、襲撃されたのを知っているのはごく僅かで、口止めをしているのじあろう、捕まえる、

ともっとまずい事が発覚するのかも知れんなと言ったのです、5年前と言えば久世殿か戸田殿か、どちらかを若年寄りに昇格させる話しの時じあが、間部と親しい久世殿が昇格した時だ、


そのときは宇都宮の治世が宜しくないと言う理由で戸田殿は昇格できずに、改易の話しも出たが、井上殿がかばってお叱りですんだ経緯がある、戸田殿はつねづね新井の出した正徳の、

改革を井上殿と一緒に批判していたのじあよ、それで、間部、新井からは嫌われていたのじあと酒を飲み干すと、お伝の方の乱行が続いていた時、と言う事になりますねと言うので、


何か裏がありそうじあなと言うと、飛猿がそばに来て中田と親しい商人は御用達の今津屋だそうです、才蔵が蔵に忍び込みましたら、蔵には3万両あまりあるそうですが賂の書付は特に、

ないそうです、家の手文庫をさがしましたら、町奉行と中田へ、月50両づつ渡しているようですと言うので、通常の寄進じあろうと言うと、お伝の方の実家は今は旅籠になっています、


殿達が草鞋を脱いでいる旅籠だそうです、呉服屋は使用人が4人いたそうですが、いずれも江戸に行ったそうですと言うので、下働きの者もかと聞くと、そうですと言うので普通は下働、

きのものは地元の者を雇うはずだが、在所を調べてみてくれと言うと、承知と言うと傍を離れたのです、何か気にかかる事がとエミが聞くので、下働き共々姿を消すのは、盗人か隠密、

位のもんじあよと言うと、


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