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「待って、復活の類って?」「ごめん、ちょっと語弊があった。実際にはもう少しややこしいわ。具現化によって目覚めた能力たちは、もう【ナレッジ】の手を離れている。だから今も使える。ここまではいいよね」彼女は頭を抱えている。文字通りの仕草だ。僕は頷く。「で、復活っていうか……過去を弄る能力っていうか……なんて言ったらいいかわからないわ。とにかく、そういう能力があなたの中に目覚めていて、それが結果として過去のものを呼び覚まし、テレキネシスを始め、様々な能力があなたのもとに帰ってきた。こういうことよ。大丈夫? 理解は?」「なんとか大丈夫。要するに、僕の能力は全部、もう【ナレッジ】によるものではなくなっている、ということだね」「そういうこと」ようやく謎が解けた。自分の中でつっかえていたものはなくなった。これで心置きなく、この能力に違和感を持つこともなく、ゆっくりと戦える。いや、ゆっくりではダメなのだけど。

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