部活

「元永 尚!浅川中出身!1500mが本種目でした!800mにも挑戦したいです!よろしくお願いします!」


「早速いいやつ連れて来たなーでかした駿介!」


にゃはは!っていうキャプテンの笑い方は結構嫌いじゃない。


「800って、お前長距離じゃねーの?」


「俺 小学校の時バスケ部でさぁ、結構スピードあったんだけど、んまぁバスケ部=持久型ってゆーの?中学の監督がじゃあ長距離だなって追いやられた感じ?」


「わかるわー俺んとこも駅伝の時バスケ部助っ人呼んでたもん」


「そーなんすかー!」


早くも意気投合するキャプテンと尚。

たしか、尚は試合の時も常に周りに他校のやつがいて話してたっけな?

クラスの人気者、って感じ?


「よかったね〜友達できたんだ?」


「うっせ、よけーな心配すんな」


横で靴紐を結びながら結奈が話しかける。


「でも 尚くんってここ来てたんやねー。

ほんっとびっくり。」


「?そんなにすげーの?やっぱ」


「尚くん、トラックじゃ負けナシやけほとんど。駿介は3000ばっかやけわからんやろーけど、せんごとかスピード必要になってきたら尚くんがほぼ独走。」


そのスピードで駅伝でるからほんとこわい。と言いながら結奈は立ち上がった。

その男子の情報も詳しいお前もこわい。


「そーゆえば駿介」


「んー?」


結奈がゆっくり振り向く。


「樋口、風花ちゃん、いたね」


「、、あー、」


「もっと、強豪いくと思ってた」


俺の顔をじっと見て結奈がゆっくり口を開く。


「私、風花ちゃん、陸上部、誘う」


「っ、はぁ!?おま、何言って」


「だって、立派な戦力になるじゃない?」


「っ、あいつは!姉ちゃんの!!」


「駿介。」


高ぶった俺を見て 結奈が言い放つ。


「それは、あんたが抱えるべき問題なん?」


その言葉は、俺が気づきたくなかったことだった。




尚「いや、駿介お前、情緒不安定か。笑」


next⏩


⚠︎博多弁の予定。

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