暗澹‹あんたん›なる未来
「生きていれば、今にきっと生きていて良かったと思える時が来ます」
とテレビで誰かが言っていた。
『今に』とか『きっと』なんて言葉は最も信用できない。そんないい加減な言葉よりも、もっとちゃんと教えてほしい。生きていて良かったと思える事なんて、普通に生活していて、そうそうあるものではない。
そもそも、この歳になれば、自分の将来は大体想像がつく。その中で、この先『生きてて良かった』なんて思える、感動的な出来事が起こるわけがない。
自分の両親を見ているので、結婚に感動を感じないし、こんなひねくれた性格なので、この先、生きていても楽しい事も嬉しい事もあまりないだろう。さらに、追い討ちちをかけるように、体は年老いて行く。
歳をとるたびに、どんどん嫌な事が増えてくる。もちろん自分の体もガタがきて、何もできなくなってくる。親も歳をとるので、世話をしないといけなかったり、施設に入れるとなると、お金がかかるとか、時間とかそればかりに費やすことになる。
これからどんどん暗くなる人生だと分かっているのに、まだ生きていかないといけない理由はあるのか。
ただ無意味に生きているだけでは、生きていると言えるのか。
暗澹…見通しが立たず、希望が持てないさま
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