第78話 25日の春
友達の家に24日から泊まり、クリスマスイブとクリスマスを一緒に過ごそうといわれていたので来ていた。
「今日何するの?」
私は何も伝えられていなかったので聞くと
「特に何をするってわけでもないんだけど少し遊びに行こうよ」
「いいよ~」
私達はとりあえずカフェに行って予定を決めることにしたのだが途中で同じクラスの男子たちに出くわしてしまい、一緒に行動することになった。
私たち女子としては断りたかったのだが、猿達にはことばが通じなかったらしくずっとついてきている。
「ねえ、楽しいことしようよ~」
「暇なんでしょ~?いいじゃん~ね?」
ああ、うざったい…。私も友達もいやいやしていた。
「あの、ぱっとしない奴なんかよりも楽しませてあげるからさ~」
「そうそうw、あんなのと一緒にいないで俺たちと居ようよ~」
黙って言わせて言わせておけば…
私の怒りは有頂天に達した。
「あんたらみたいな猿よりも、栄治と一緒のほうが楽しいよ。
それともう二度と関わらないで」
私はそう吐き捨てて友達と走り去った。
「助けてくれてありがとう…」
「気にしないで、栄治のことを何も知らないのに馬鹿にされてちょっとイラっと来ただけだから」
一発けりを入れて去勢してやろうかとも思ったが友達がいたのでやめておいた。
「ちょっと可愛いからって調子に乗りやがって…」
「どうするよ。あいつを拉致るか?」
「ばっか、そんなんしねえよ。栄治とやらをボコって彼奴の前につれてくのさ」
我ながら良い考えだ、まずはそいつの家を特定しなくては…
「よし、栄治とかいうやつの家を探すぞ」
「おっけ」
「ふう…ホントあいつらのせいで予定が最初から狂っちゃったよ」
「そうだね…でも春ちゃんよかったの?」
「何が?」
「今までの印象を壊すような感じだったけど」
ああ、確かに今までの優しい春はなくなったけど後悔はしていない。
「気にしてないよ、好きな男の子が馬鹿にされてたらああなるでしょ?」
春ちゃんは強いな…。私だったら何もできないよ…
「そ、そっか…」
「さてと、何処にいこっか?」
「そうだね~」
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「っていうのが私の一日だった。」
おお、なかなかにハードだったんだな…
さりげなく俺も馬鹿にされてたし…
俺たちは今日自分が体験したクリスマスイブとクリスマスの衝撃的なことを発表するという題名で集まっている。 俺の部屋に…
「まあ、無事で何よりだよ」
残りの2人は特に何もなかったので割愛させてもらう。
え?俺?お前、俺なんてクリスマス寝過ごしてんだぞそれが一番の衝撃だわ。
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