第57話 男議会

スマホのアラームが鳴り、俺は起床した。

「ああ、そうか・・・家じゃないんだったな」

なぜか布団が膨らんでいる

めくってみると、京が気持ちよさそうに寝ていた、

「なんで京がここで寝てるんだ?」

昨晩は確かに一人で寝たはずだ。

とりあえず、京を起こした。


「おはよう。なんで栄治君が私の寝てたベットにいるの?まさか・・・」

何か勘違いをしているらしい。

そんなまさかは起こってないので顔を真っ赤にしなくてもよい。

「此処は、俺が寝てたところだぞ?京が俺の寝てたところにいたんだ」

と俺は隣を指さした。

「本当だ、なんで私ここで寝てるの?」

「いや、それを確認するために起こしたんだが…」

一番怪しいのが、寝ぼけてベットを間違えたってところかな。

「まあ、なんにもしてないから安心はしておいてくれ」

身の潔白を示しておく。

「ヘタレ・・・」

「え?もう一回言ってくれ」

「ヘタレって言ったの。」

え?なんで怒られるの?まだ清いんだよ喜ぶべきじゃないの?

と考えていると

「なんで、一緒に寝てるのに襲わないの?もしかしてあっち系なの?」

「違うわ!!」

断じてホモじゃないからな。

ただ、寝込みを襲うのは男としていかんでしょ

「それよか、帰るか。なんともなかったし」

「話をそらした・・・」

そんなことを言われても知らないぞ、襲われてないことにキレるなんてびっくりだよ…

それよりも、京がこのことを話したら、燐以外からヘタレと返ってくるんだろうな・・・


俺たちは軽く朝食を済ませ電車に乗って帰った。

「「ただいま」」

「「おかえり」」

どうやら母親2人はすでに起きているようだ。

「で?京を俺色に染めたのかな?」

と京の母親が聞いてくる

「そんなことしませんよ…清いまま帰すって言ったじゃないですか」

「ヘタレだね~」

なに?そんなにヘタレですか?親父に聞いてみるか


「それで話ってなんだ?お前が俺に話をしに来るなんて珍しいな」

「そのことなんだが…俺ってそんなにヘタレかな?」

俺はすべてを話した。

「女性からしたらヘタレになるのかもしれないな…でも、初めてってしっかりヤりたいもんな。」

「そうなんだよ、清いまま帰ってきたらブーイングされるし…」

「女性って怖いよな…」

「うん…」

「そうですね…」

うおっ、びっくりした。京の父親がうなずいていた。

この人も大変なんだな…

このあと、俺たち3人は深く語り合い親友となった。


「何やってんだこの人たち・・・」

燐は白い目で見ていた。


いやね?女子会ってあるやん?それの男版なんだよ

なんか想像したら汚く思えてきてしまった。

どう言い表したらいいんだろ・・・

男議会でいいんじゃないか?

なんかしっくりきたぞ。

これで行こう

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