Works:225〜それを愛と呼ぶことにした〜

空間が広がっている

そこに彩度はない


灰色の世界だ

その中に微かな音が響く


それはガラスの軋む音色に似ていた

直後空が砕けた


突然広がる色彩

それは静かな蒼


即ち片恋色と呼ばれる蒼の下

ただ雲一つない空を見上げていた


そこに一陣の風が吹く

その風に運ばれてきたのは花だ


渦を巻き

薄桃色の花びらが舞い踊る


その様は

まるで恋色の桜吹雪のようで


見つめる僕の目から

一滴の涙が落ちた


波紋は伝播し

やがて大きなうねりとなる


全てが恋色に染まる中

見えるものがある


それは君という姿

恋色の中でも染まらない色


僕はそれを愛と呼ぶことにした




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