第7話

 夢を見た。

 桜色の夢。

 私は、広い場所にいた。

 約束も義務も責任も、時間も何もなくて、ただ桜色の空間だけが広がっている、そんな場所に私は一人立っている。

 なのに寂しくなかった。

 ただ、わけもなく自由ですがすがしくて、わたしは幸せだった。

 それは、なんだか、とても暖かくてやさしい夢だった。

 まるでうららの笑顔みたいだな、と、なぜかその夢の中で私は思っていた。

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