空の向こう

 どうしても、駄目だった。


 あの子の澄んだ青い瞳を見ると、見つめられると。


 あの人を、思い出す。


 頭では、あの人ではないと分かっているのに、どうしても錯覚してしまう。


 あの人に責められているようで。

 あの人に恨まれているようで。


 とてつもなく、恐ろしかった。


 悲しませているのは分かっているというのに、面影が重なって激情が溢れてくるのだ。


 あの子を見て、自分の器の小ささ、罪の大きさを思い知る。


 嗚呼、貴方は。



――やはり、私をお許しになっていないのですね

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