第11話なんかおれやばい・・・

 二週間後に、塾でテストがあった。

 その間、とにかく服が大変だった。Tシャツは二枚しか持っていないし、ジーパンなんて一着しかない。同じようなTシャツを洗っては着て、洗っては着てしていた。かんかん照りの夏だから、よく服がかわくからいいようなものだ。塾は月曜日から金曜日まで毎日ある。

 それよりおれはそのテストの後、数学と理科の一番おじさんじみている田所先生からBクラスにうつるように、事務所のような職員室でいわれた。

 努力のかいがあった。おれは思わず笑い出したくなるのをこらえるのが精一杯だった。

 満面の笑みで、「はい。わかりました!」、と大きな声で返事をした。おれは感動でふるえていた。やっと一階から二階へあがれるのだ。

 おれは夏休みになってから、こつこつと勉強をがんばってきた。桜台南にいきたい一心で。

 塾での勉強だけではなかった。家に帰ってからも、買ってきた参考書を読んだり、昔の教科書をもう一回おさらいしたりしていた。

 その結果がBクラスというはっきりした形になってあらわれたのだ。

 今まで勉強なんて嫌いだと思ってたけど、なんだかシュートで点をとったときのような達成感がある。

 まあ、シュートで点を入れたことはないけどな。

 ドリブルで何人かはぬいたってとこか。。。

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