第45話Regrets - 未練

45.



" Madnessご乱心 1"


== 眞奈 + 樋口瑛士 + 瑛士の両親 ==



 私と瑛士が別れた時、どちらの両親にも本当のことは話してなかった。

 私たちは性格の不一致で離婚していたのだ。



 元旦那である瑛士から復縁を請われている旨を記して

私は本人である瑛士と両家の面々に召集をかけた。


 この時、私は最愛の夫蓮を亡くし、かなり精神的に混乱していたかもしれない。 

 いつもの自分では考えられないようなことをやろうとしていて・・

 ついにその日は来た。




 「眞奈さん、お元気そうでよかったわ。ところで瑛士から復縁を申し込んだ

ようだけどこんなふうな席を眞奈さんが設けてくださったってことはぁ、もしかしてもしかするって期待してもいいのかしら?」





 「お久しぶりです、お義母さん(元)。残念ですがそういうことではなくてですね・・今までオブラートに包んできてたことがあるのですが、今日はそれを取っ払った話をですね、したいと考えましてこのような席を設けさせていただきましたの」




 元義母は、えっ?と落胆を隠しきれない様子で皆と同じように

定位置の席に座った。元夫の瑛士が今にも何かを話したそうにしているのが

目の端に入ってきた。


 そんなひきこもごもな気持ちを持って座っている皆を前にして

私は瑛士のこれまでの所業を一切包み隠さず、またきれいな言葉を使わず


ありのぉ~ままのぉ~私の感情を込めて話した。


 「私にはずっとやさしい夫でした。

 だけど私たちずっと夫婦の営みがありませんでした。私は瑛士さんの誘いを

断ったことなど一度もありませんでしたが、いつしか瑛士さんからの誘いが

無くなってしまってて、私は瑛士さんがそういうの淡白なら仕方がないのだと

自分に言い聞かせて、そのことで彼を責めることもなかったです。そんなふうでも

私たちは仲良く暮らしていました。だからこそです・・瑛士さんがいろんな女性たちとデートしたり、LINEで下ネタトーク炸裂させていたことを知って、私は絶望したのです」



 「瑛士、今までのことは本当なの?」


 真っ先にそう口火を切ったのは元義母だった。


 「否定しないのね。情けないわ。いくらやさしくたってそれは奥さんを・・

眞奈さんを大事にしてたとは言えないわね。眞奈さんを心身共に寂しがらせて

いたなんて。眞奈さん、知らなかったとはいえ、私が育て方を間違えていたのね。

本当にごめんなさい・・」


 私は小さく義母に向けて力なく首を振った。



 

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