第34話Regrets - 未練
34.
"I want to get back together with you. 復縁したい5"
== 樋口瑛士 + 神崎 蓮 ==
「寺の坊主と眞奈さんのような女性がどうやって出会ったか
興味ありますか?」
「出会い系か、なんか? 全然接点無いから。それともここへお参りに
眞奈が来てたとか?
どうやってモノにしたんです?」
「土管・・」
そう言うと男は土管のある方に視線を投げた。
「眞奈は土管の中で泣いてたんだ・・初めて会った時。
悲しそうだったなぁ~、ははっ」
ははって何なんだよ、ほんとに僧侶らしからぬ輩だ。
「ままっ、あきれないで! つい懐かしくてね」
そう言って男は小さく笑った。
男が紡ぐ眞奈という言葉は何とも言えない抑揚がついていた。
男が眞奈をものすごく愛でている感情が強く滲み出ている
というような。
元妻のことを眞奈、眞奈と呼び捨てにするんじゃないっ、と
思わず抗議しそうになる。
「あなたが外で女性と遊んでたことはバレてたんですよ。
何もかもね。で、眞奈はどんなふうに泣いてたと思います?」
「分からないよ。眞奈が泣いてるところなんて俺は一度も見たことが
ないから」
「想像してみろよ、彼女の悲しそうな姿と泣き声を。めったに
お目にかかれない泣き方だったなぁ~」
くっそぉ~、もったいぶりやがって。
言うなら、勿体付けず早く言ってくれっ!
「号泣・・してたんだよ、目を真っ赤に腫らしてね。可愛かったな、ははっ」
何か楽し気に・・
思い出してる風に・・男は語るのだった。
こいつ頭のネジは大丈夫なのか?
俺は男の話が遥か斜め上をいくので気持ちがついていかない。
情けないことに自分が何をしに来たのかもあっけにとられ忘れてしまう始末。
-682-
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます