第9話Regrets - 未練

9.



"出会い2"



== 樋口瑛士 + 樋口眞奈 ==




 夫も私も休みの土曜日。なるべく一緒にいたくないのもあって

出かけることにした。


「ねぇ、最近土日によく出かけるよね?」



「あ、そうかも」



「また、友達と会うの?」



「あ..うん、そう」



「何時ころ帰る?」



「御夕飯までには・・」



「そっか! じゃあ、腕によりをかけて眞奈の好きなモン作ってるよ」



「あぁ...アリガト...」



 そう言って私はそそくさと家を後にした。


 知ってる・・

 私知ってるのよ?


 私と一緒の休日に私がいなくったって全然あなたが寂しくなんてないこと。

 だって、先週もそうだった。LINEで延々私が帰宅する頃まで楽しそうに

エッチな話で盛り上がってたものね。


 その前の週は私が出かけるとすぐに自分も車を出してた。そんでもって

その先が夫らしいんだけど、夕飯買ってきてくれてた・・私の分も。ヤサシイノダ


 今日は夕飯作るって言ってたからまたSKYPEかLINEでお楽しみなのだろう。


 こんなことを私はもう2か月と少し続けていた。なのでぼちぼち夫も私が

・・私の行動がどことなくおかしいと気づいているかもしれない。だけどよもや

自分の女遊びがバレているとは思ってもないはずなので、今までなら休日は必ず

夫といた夫LOVEな私が、夫離れして少し寂しいっていうくらいにはなって

いるのかもしれない。



 取り敢えず、蓮さんからいつでも来ればいいと言われた日から初めて出かけた

土曜日、夫には友達に会うからと出掛けたのだ。その為休日に出かけると

友達に会うのだなと夫の脳にはインプットされているらしい。助かる。


 私は平日早く帰れる日と休日の土日のどちらかにあの日から蓮さんの元へ

いそいそと通っていた。いそいそと・・ってまるで恋人に会いに行くみたいで

この表現が好きだ。


 恋人に会いに行くのではないけど、行くと心が癒されるので・・そこは

私の癒しの場になっていて、だからいそいそと通っているというのは

真実なんだからねン。フフン・・なんてね。

 





-810-

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る