第29話 おばあちゃん
顔も知らない子どもが出る運動会に行った。名も知らない夫と、今回はおばあちゃんも一緒。おばあちゃんとはひさしぶりに会ったけど、とくに騒ぎもせず、穏やかに笑っていた。
昼食のため一度帰宅。また運動会会場に行かねばならない。しかし行くメンバーがひとり足りない。夫に聞いたら、おばあちゃんは先に行ったそうだ。早っ。
靴を履こうとすると、足の指が痛かった。見ると、親指の爪が割れていて、血も出ている。時間がないというのに、まったくもう。
靴は無理そうなのでサンダルにした。もちろんうまく歩けない。痛くはないけど、時間がかかる。これでは子どもの応援に間に合わないよー
通りすがりにある馴染みのお店から「どうしたの」と声がかかった。美人な友達に事情を話すと、友達はささっと手当をしてくれた。助かった。
気になってもう片方の足を見ると、同じように親指の爪が割れていた。
「明日、病院かな…」
「いや、大丈夫でしょ。すぐ治るよ」
友達はそう言った。
運動会会場には遅刻して到着。子どもに遅いと怒こられた。ごめん。
そして会場にいるはずのおばちゃんが見当たらない。どこへ行ったんだよー。おーい。うまく進行しないのは、なんとも困るね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます