陽炎の森92 弘前までは4日の道のりです、馬に乗ったり、歩いたりします、また奥地なので海から遠いですよと清之進がいい、盛岡を出立し宿場に逗留しながら4日目には弘前に着
陽炎の森92
弘前までは4日の道のりです、馬に乗ったり、歩いたりします、また奥地なので海から遠いですよと清之進がいい、盛岡を出立し宿場に逗留しながら4日目には弘前に着いたのです、
弘前は津軽藩10万石の城下町です、現在でも城の回りは桜の名所として知られています、盛岡~弘前までの道中は小頭達が探索しましたが、これと言って不正な事はなかった、
ようです、
城下の旅籠に宿を取ると、女中が部屋へ案内し夕餉までは時間がありますので、くつろいでくださいというので、弘前の名物を聞くと、それはそばとりんごですよと答えたのです、
清之進がまだ夕餉には時間がありますので町中に手分して巡察にでかけましょうと、分かれて巡察にでたのです、この時期は桜の季節は過ぎていました、
真一朗とメイが提灯に酒、食事処と書いてあるので入ると、まだ夕刻ではないので人はまばらです、酒を頼み、女中に美味しいつまみはないかと聞くと、みそ田楽がおいしいというので、
注文したのです、酒を飲んでいると、うす汚れた娘がふたり、となりの席にすわり、そばを一つ注文したので、女中が二つではと聞くと、ひとつでいいです言ったのです、
そばが来ると妹に食べたせ姉は食べません、必死に空腹を我慢しているみたいなので、そばを一つ頼み、来たのでその席へ持って行き姉にこれを食べなさいというと、ものもらいでは、
ありません、構わないで下さいというので、この城下の者かと聞くとそうです答えたのです、喋りかたからうす汚れていますがどうやら武家娘らしいのです、
いや用事を頼みたいのだ、これはそれのほんのおれいだよと言うと、どんな用事ですかと聞くので、私達は盛岡から来たのだが、城下に不案内なので案内してほしいのだというと、
どこに行きたいのですかと聞くので、津軽はねぶたという祭りがあり、その山車がどこかに飾ってあると聞いた、そこに案内してほしいのだというと、わかりました、それでは、
遠慮なく頂きますと、
美味しそうに食べたのです、二人とも満腹になったようで、それでは案内しますというので店をでたのです、道すがら、お父上とお母上はいるのか聞くと母は随分前に死んでしまって、
父に育てられていたのです、父は浪人で一昨日家を出たまま帰らないので城下を探しているのです、家には米もなく二日もご飯を食べていなかったのです、お腹一杯たべました、ありが、
とう御座いますと礼を言ったのです、
山車の保存してあるところへ着き、これがこの町の山車です、ほかの町にも山車が沢山あり、夏祭りは山車が城下を練り歩きとてもにぎやかなんですと言ったのです、私達も暇なので、
そなたの父上の探す手伝いをしょう、名前はなんというのだと聞くと、緒方正之助といいます、元秋田藩士でしたが、去年から浪々の身になってしまったので、訳は申し上げられません、
というので、言わなくてもいいのだよといい、
これは案内料だと2両渡すと、こんな大金受け取れませんというので、こまった時はお互い様だよ、なにか世話になるもしれないのでその時はよろしく、二人に悪い頼みはしないよ、
困るものではない取っておきなさいというと、二人でありがとう御座います、これでひもじいおもいをしなくてすみます、お侍様お名前を聞かしてくださいというので、村上真一朗と、
申す、私も浪人だよと話したのです、
それではと二人は嬉しそうな顔をして帰っていったのです、小頭に元秋田藩士、緒方正之助について調べてくれるように言うと、承知と返事したのです、メイが何か深い事情がある、
みたいですねというので、浪人になったのなら、、新しい仕官の道をさがして江戸にのぼりはずだが、となりの津軽藩にくるとは不思議だねと答えたのです、
歩いていると、一刀流、剣術指南、本多道場と書いてあます、門をはいり、一手後指南をというと、門弟が道場に案内したのです、当道場の師範代、下山泰介で御座る、拙者がお相手、
もうすというので、木刀を受け取り、正眼に構えると一気に打ち込んだのです、相手は間合いもつめずいきなり打ち込んで来たのでビックリしていたのです、真一朗の木刀は師範代の、
左肩の上でピタリと泊まり、
まいったと師範代が言ったのです、もう一人の男が立ち上がり、同じく師範代のというのを道場主が止め、そなたの勝てる相手ではないといい、門弟に目配すると、紙に包んだ、
物を門弟が差し出し、道場主がお見事でござる、どうぞお受け取りなされというので、道場破りでは御座らぬこのようなお気ずかいは無用で御座るというと、ほう木徳な方だ、
それでは奥にどうぞと案内したのです、
奥に座ると、間合いを詰めずいっ気に打ち込むとは、一刀流にはそのような形はありませんが、たしかに太刀筋は一刀流とみました、工夫されたのかなというので、手前の工夫、
でござるというと、剣の腕も大したものだが、機転の利く頭でござる、尋常な事では勝てますまいと笑ったのです、恐れいりますと頭を下げると、路銀の工面でなれけば当道場、
に何の御用ですかなと聞くので、
緒方正之助殿はご存知ないですかなと聞くと、なに緒方正之助ですと、今秋田藩に仕官しているはずだがというので゜、浪々の身となりこちらに参ったのですが、二日前から行き方、
しれずとなり、娘子に探すのを頼まれたのです、浪人なら路銀稼ぎにこの道場に立ち寄ったと思ったのですと答えると、
緒方正之助はこの藩のお納戸役、緒方作乃助の遠縁に当たり次男で御座る、当道場の門弟でそれがしが秋田藩に推挙し仕官したので御座る、たちもどれば一番に来るはずでござるが、
いまだ来ておりませんといったのです、どうして浪々の身になったか、ご存知かと聞くので、仔細は姉妹が語らぬわえわかりませんと答えたのです、
こられましたら、城下三番町の源造長屋にいる娘子が探しているとお伝えくだされと頼み道場をでたのです、茶店で待っていたメイの所へいくと、なにか手がかりか掴めましたかと、
聞くので、正之助殿は元々この城下にいたみたいで、あの道場の門弟でしたが、顔は見ていないとのことだよといったのです、
師匠の道場に顔を出さぬという事は、ここに戻ってきている事が城下の者に気ずかれては都合の悪い事があるという事か、浪々になった事に関係があるのだと思う、旅籠に帰れば、
小頭が何か情報を掴んだかも知れない、戻ろうと旅籠に向かったのです、
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