第12話 近所に丸亀製麺ができた

父はせっかちだ。

家でごはんを食べるときも、けっこう一人で、何でも食べている。

年をとってあまり種類や量を食べられなくなったせいもある。


もう少し前は、すき家が好みだった。

すぐに食べられるのがよかったらしい。


回転寿司までは、さすがに好きになれなかったようだ。


そして、ついに丸亀製麺が近くにできた。


もう数十年も前には、家の近所にも公営の市場が何軒もあって、

その中には、「その場でも食べられるうどん屋」があって重宝していたが

市場そのものが無くなったのも遠い昔の話。


丸亀製麺では、注文したその場であったかいうどんが、すぐに出てくる。


しかし、父はせっかちなので、混む時間に行くと列になって待たされるのも嫌だそうで、

11時の開店して、すぐに行こうと言い出した。

早いけど、うどんだから、食べられると思ってついていく。

店はガラガラだったが、確かに開店してすぐの割には、他の客もいた。


味は、まあ、全国同じである。

食べ終わると、結構な数の客がきていて、

その前に食べ終わることができた。父は、とても満足そうだった。


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父とごはん @byakuri

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