「食べられるキノコ 食べられないキノコ 危険」

 Webライターとしてのお仕事を始めた私。

 最初の依頼をこなした翌日、さっそくクライアントの人からお返事がありました。クライアントというのは、お仕事を依頼してお金を払ってくれる人です。


「依頼した原稿読みました。とてもよいデキだったので、本格的に仕事を発注したいと思います」

 それがお返事の内容でした。


 そうして、次の依頼として5件の注文がありました。それぞれ3つずつのキーワードが書いてあって、そのキーワードに従って1500文字程度の文章を書いて欲しいというものでした。報酬は1件につき300円。5件全部こなせば1500円になります。


「よ~っし!がんばるぞ~!」と意気込んだものの、どれも私の全然知らない世界のこと。

 どんなキーワードが書いてあったかというと、たとえばこんな感じ。

「食べられるキノコ 食べられないキノコ 危険」

 仕方がないので、またインターネットで調べ始めます。


 今回も、また2時間以上はかかってしまいました。それでも、昨日よりかはマシです。1時間くらい短い時間で書けるようになったのです。

 私は成長を実感しました。

「確かに、あの人の言った通り、これは勉強になる。信じられないくらい短い時間で、とんでもなく成長できているのがわかる。もっとやりたい!もっと成長したい!」

 私の中でそんな風な欲が出てくるのがわかりました。心の底から、能力に対する貪欲どんよく渇望かつぼう感が生まれたのです。


 もちろん、あの人に言われている通り小説を書くのもやめません。毎日、必ず15分でもいいので書き続けます。15分と思えば、20分も30分もできてしまいます。

 とにかく、毎日書く。1日も欠かさず書き続ける。それだけは守り続けました。


 そうやって、毎日同じルーティンワークをこなします。

 昼間はお仕事に出かけ、夜、家に帰ってきてからは依頼されていた原稿をこなします。1日1件ずつこなしていけば、5日で終わる計算です。

 そうして、そのあとに自分の小説を書いてからベッドにもぐりこみ、そのまま翌日の朝までバタンキュ~と眠る日々。


 ところが、3件目の依頼をこなし終えた夜、つまりWebライターとしてデビューしてから4日目に、事態は思わぬ方向へと変化していくのでした。

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