~職業ライター編~

新たな指令

 ある日、突然世界は変わるもの。

 この日、私はそれを実感しました。

 何があったか、まずはそれをお話しましょう。


 いつものフードコートにて、いつものようにあの人と会ってお話をしようと席に着いた瞬間、あの人はこう切り出しました。

「お金をもらいながら文章を書いてみない?」

 私は意味がわからずに、

「は?」と答えただけでした。

「だから、文章を書くんだよ。お金をもらいながら」

「小説をですか?私、ついに小説家になれるんですか?」

 う~んと、首を横にひねりながら、あの人は答えます。

「そういうわけではないんだけど」

「じゃあ、どういうわけなんですか?」

「それをこれから説明しようと思って」

「じゃあ、説明してください」

「わかった」


 そこから、あの人の説明が始まりました。

「この世界には、インターネット上のサイトに登録して、お仕事をもらうという仕組みがあるんだけど」

「ふむふむ」と、私はうなずきます。

「そこでは大勢の人々がライターとして活躍してる。Webライター。わかる?」

「うぇぶ、らいたー?」

「そう。インターネット上に記事を書くお仕事」

「あ~、なるほど」と、納得する私。

「君にもそれをやって欲しいわけ」

「私が?」

「そう。君が」

「なんで?」

「勉強のために」

「勉強?小説のですか?」

「そう」

 と、こんな感じです。


 つまりは、こういうことです。

 私がインターネットのお仕事サイトに登録します。

 そして、そこで企業からの依頼を受けて文章を書きます。ただし、それは小説ではありません。

 それによって対価を得ます。お金を。でも、あの人が言うには「そこは重要じゃない。お金はオマケみたいなもの。あくまでスキルアップが目的。作家としての君の能力を上げることが最大の目的なんだ」と、こういうわけです。


「どう?やってみない?」と、あの人に問われて言葉に詰まりました。

「どうしようかな~?でも、大変そうかな~?それに、その間は小説がけなくなっちゃいそうだし」

「大丈夫。そっちの方は1日に15分でいい。きっと、慣れてきたら30分か1時間は書ける。君ならば、本業をこなしながら、Webライターもやりながら、小説も書ける。わずかな量かもしれないけれども、必ず書ける。それも、毎日!」

「わかりました。やってみます」


 というわけで、私はWebライターをやることになりました。

 はてさて、一体どうなるのでしょうか?

 

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