第7話 決断

会社では認めらて、偉い方々に飲みに誘って頂く機会が増えた。

「お前は、将来何がしたいんだ?」

3人で飲んでいて、一番偉い方が潰れて離脱しまった後に言われた。

「その年で、いつまでも独り身で、彼女も作らないで、大丈夫か?」

「はい、大丈夫ですよ。」

三軒目で、もうお茶割を飲んでいた。

年配の方々と飲む時は、大体いつも、合わせるようにしていた。

一軒目の一杯目は、ビールを飲んで、二杯目からはハイボールを飲む。

仕事の愚痴を聞いたり、下ネタや馬鹿話で盛り上がって、周りのお客さんと仲良くなったり。

二軒目は、駅を変えて馴染みバーに入って、お茶割を飲む。

店員の方や他のお客さんと、盛り上がる。

三軒目まで来ると、大体、始発まで飲む。

他の馴染みのバーに入って、珈琲割りを飲む。

ここまで来ると、真面目な話もしたりする。

「会社では、今の仕事は優秀かもしれない。けれど、まだもっと色んな事をやっていかなきゃダメだ。

何でも受け入れ過ぎる。」

「はい。本当は、あれもこれもやりたくて、何度も提案をしてきたのですが、完全に反対されてしまって。

うちの部署は、後ろ向きなんですよ。」

「そんなん、やらなきゃお前も一緒じゃないか。思っている事があるのなら、やらなきゃ。」


そう言われて、仕事でやりたかった事よりも、別にやりたかった事が頭をよぎった。

結局、自分が去ったとして、自分が始めた事の後始末をつけられる人がいない。

やりたい事の順位から言ったら、仕事でやりたい事の順位はそれほど大きくなかった。

どちらかと言うと、「この部署が会社の中で大きな力を持ち続ける為には、ここに着手しなければならない」という

目的の為にすべきと思う事を提案したまでで、

「自分がしたい事」とは違った。

もし仮に、この組織を抜けた時は、次はやりたい事を見つけて進みたい。

これは現状から逃げたいだけなのかもしれないが。

だから、こういう事を言われた時に、どうしても歯切れが悪くなってしまう。


「そうですよね。。」

折角、将来の事を心配してくれても、自分の考えている方向性に自信が持てず、言えない。

言葉が出てこない。

「お前は将来何がしたいんだ?」

それに対して、相手のテンションで答えを変えていた。

真面目なテンションな時は、冗談っぽくも言えず、考えてしまう。そして嘘ではない、無難な言葉を口に出す。

「高給取りになりたいです。」

「今のままじゃ無理だよ。何するにしても、ハッキリしないと。大体お前は、、、」


相談は出来ない。

けれど、相談しようとも思わない。

人の言葉を聞きすぎるのが、私の悪い所。

自分で決断する。

それが自分を納得させるのに大事だと思った。








それから暫くして、会社を辞めてDDへ行く事を決めた。

夢は見続けていたけれど、どんな結論を出しても口論は続くのだろうと思うようになった。

ただ、迷って前に進めなかった頃に比べて、頭の中がスッキリした。

決めて前に進む。

これが、自分の選択だと思ったら、会社の人達や家族にする説明も不思議とハッキリと言えた。

もっと早く、決断出来ていたら、色んな事が上手くいっていたんじゃないかという気持ちにもなったが、今は後悔よりも前に進もうという気持ちが強かった。



DDを選んだのは、自分のやりたい事を通そうを思えたから。

何度も見る夢だけが理由ではなくて、DDへ行った片想いの女性の事だけでないけれど、理由の一端は担っていたかと思う。

会社を辞めるまでの間、どのDD企業に入るのかを考えて、決めた。

自分の希望する条件の会社に転職する事が出来た。




話は、そこから始まる。

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