第2話 日常

かつての自分は、一般企業に所属して、机に向かう仕事をしていた。



「おはようございます」

朝、会社で上司や同僚らとの挨拶から仕事が始まる。


会社では、割と誰とでも仲良く話せる。

基本的に社内の方に頼まれると何でも受けてしまうので、色んな人たちが私の所へやってくる。

人から仕事を受けないと、その分、人に頼めない性格だから意識的に快く仕事を受けるようにしていた。

そうすると、相手も何か頼んだ時に快く仕事を受けてくれる事が多い。


出来るだけ早く、良いものを用意して仕事の完了を伝えると、喜ばれた。

喜ばれる事が嬉しかった。


たまに、重い仕事を受けて頑張って終わらせる事も、自分のプラスとなると信じているので苦痛は感じない。

周りは、この性格を損すると言うが、自分ではそんな風には思わない。

利用されていると感じると、嫌な気持ちになる事はあるけれど、そういう人からは快く仕事を受けないようにしていた。


上司は私に仕事を振りたいからか、他の人の仕事を受けていると嫌な顔をする。

それでも、自分の仕事にプラスして上司の指示の仕事をやり、その他として仕事を受けていたので、迷惑を掛けているつもりはなかった。

人と信頼関係を築いていくのに、自分にはこの方法が合っていると感じていた。




二つの出来事があり、環境が変わっていった。


一つ目の出来事は、ある日上司からの指示で、

「お前は、他の部署からの仕事を受けるな。」

と言われた事だった。


馬鹿正直な所があったのか、人から投げかけられる言葉を受け入れてしまう所があった。

それでか、自分の意志と反して、私に頼ってきてくれている人達を無下に断らなければならなくなってしまった。


理由は、

「お前が仕事を受けてしまうと、それがうちの部署私がいなくなった時に困る。」

そんな理由だ。


以前、私が1人でやっていた仕事は、今は3人でやっていた。

辛い思いをして、努力を続けてきた事が、周りの人達にはできない。

だから、そこに合わせなさい。


そんな風に聞こえて、努力の方向を変え始める事にした。


別の会社で働いている、知人らは自分より仕事が出来て、収入も高かった。

どうしても、自分のやっている事のレベルを下げていく事はできなかった。



現状を変える様々な提案は、ことごとく潰され続けていたので、自分の出来る事を変える事にした。


資格を取る為に勉強を始めた。

仕事をしながら、夜勉強をするというのは中々ヘビーだった。



息抜きに、得意のダーツをするのが趣味だった。

ダーツを投げながら、ストレス発散と頭の整理をしていた。



今後の自分の方向性に迷っている時に、その人に出会った。

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