概要
明主と称えられる国王は“ミイラ”。その妃として、王子を産むのが使命
【創元SF短編賞 1次選考通過作品】
とある高地に住む少数民族の娘・ジニは、ある日突然、不死王・ナーダの妃に取り立てられる。
名君とは謳われるものの、200歳を超える「ご聖体」すなわちミイラである王と、16歳の乙女の成婚。そして誰もが耳を疑った、王子生誕の報。
果たして、その背後に渦巻く陰謀とは……。
(全8話)
とある高地に住む少数民族の娘・ジニは、ある日突然、不死王・ナーダの妃に取り立てられる。
名君とは謳われるものの、200歳を超える「ご聖体」すなわちミイラである王と、16歳の乙女の成婚。そして誰もが耳を疑った、王子生誕の報。
果たして、その背後に渦巻く陰謀とは……。
(全8話)
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おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!人々が本当に望むもの――幻想と科学の融合の果てに
善政を敷き、国に繁栄をもたらした賢王ナーダは、求められて不死王となり、二百年という歳月を民のために生きてきた。彼の声を伝える僧侶は、ある日、王が新たな妃を求めていると告げる。選ばれて王妃となったのは、十六歳の聡明な娘ジニだった。
既に木乃伊となった賢王と、少女の王妃との間に、子どもが出来たところから、物語は始まります。権力を望む王弟が、王子の出生を疑うのは無理のないことですが……。
科学と伝説、人々の信仰が試される物語の結末に、主人公ジニ、高僧ミッシカ、女医アジュラが、それぞれ本当は何を望んでいたのかが明かされます。老いたジニの見る幻の中に、物語の真の救いを感じさせて頂きました。