決戦前夜(前)
◇
反乱の
デリックを追及をすると、敵の目的は『
レイヴンズヒルに帰還した僕らを待っていたのは、チーフの戦死という現実だった。それをケイトの口から聞かされた。しかし、悲しみに暮れている時間すらなかった。
ジェネラルなど主要メンバー不在のまま、緊急会議が開かれた。パトリックやクレアなど、サウスポートに行っていた組が中心だ。
「つまり、ストロングホールドに出現した岩の巨人が、『人間を容易にひねりつぶせる、おぞましいモノ』というわけですか」
「でも、敵の
レイヴンズヒルには
◇
僕らに遅れること二日。
「〈樹海〉の奥深くで、百体以上の岩の巨人を発見した者がいます。
自分も
「ジェネラル。
「百体を同時に相手取るなら、ひいき目に見ても
あと、ストロングホールドで
「水に沈められれば、どうにかなるということか」
「しかし、少しずつ市街に引き入れることができるのか? 敵は我々の都合を考慮してくれないぞ」
すでにジェネラルは対抗策を
「岩の巨人は知能が高くありません。攻撃へ
レイヴンズヒルの玄関口とも言える大門は、三十メートル近い
市街側の
「しかし、全ての敵を大門に誘導できるでしょうか」
パトリックが否定的な意見を述べた。市街全体は壁に囲まれているとはいえ、そこに通じる門は大小合わせて五つある。さらに、敵に
結局、その日は何も決まらなかった。
「
会議の帰り道、パトリックは悲観的な考えをポツリと言った。
◇
その二日後。会議中に急報がもたらされた。
「岩の巨人が現れました! その数は百以上! 一団となって、西部の街道をレイヴンズヒル方面へ
「ストロングホールドは無事なのか!?」
「いえ、岩の巨人が現れたといった報告は、ストロングホールドから入ってきておりません」
「同行する人間の存在はありませんでしたか?」
「
「しかし、これは
「なぜだね?」
「こちらへ走って向かっているからには、そうする以外に移動手段がないという証拠ですから」
岩の巨人相手に
レイヴンズヒルへの
反面、
「これなら、大門へ誘導することも可能なんじゃない?」
「東部経由で来ないという条件つきだが……」
クレアの意見に、ジェネラルが反応した。発言しづらい雰囲気だけど、思いついたことがあったので、勇気を出して手をあげた。
「ちょっといいですか? 岩の巨人をあやつっているのは、あのゾンビをあやつっていた能力者なんですよね? だったら、
「そうですね。命令を出してあやつるからには、
パトリックが同調してくれ、東部は警戒だけにとどめると決まった。
西部の街道からは西地区へ入ることもできるけど、街道に出て数百メートルの場所に幅十メートルほどの
そこにかかる木造の橋を、火で焼きはらうなり、切り落とすなりすれば、西地区への道を絶つことができ、大門へ誘導できる。
大門の前にかかる石造りの橋は、
東南地区の門は
大門で敵を迎え撃つ――ジェネラルが胸にえがいた戦略が、実現できる
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