今日の日本橋はメタと二×三のクロスオーバーデー 1

伊織からの電話の内容から今日はUSJに行けないことを知った俺たちは、大阪方面行きのホームから天王寺方面行きのホームへと移動し一路難波、大阪日本橋へと向かうことになった。


「なんだか今回の旅行って最終的に倫也くんの行きたいところに行く流れになってるよね〜?」


「そうなんですか?」


「うん。昨日の京都でもね、最初は普通の観光地を回ってたはずなんだけど、最終的にはいろんなアニメショップを回ることになったんだよね」


「その節はほんとすみません!!」


「まあ倫也くんだしね。仕方ないけど」


「そんなことが…でもやっぱりお二人の話を聞いてると倫也先輩と恵先輩って本当に仲がいいですよね!」


「そうか?」

「そうかな?」


「ほら、そういうところですよ!」


「まああんまり気にすることもないもんな」


「そうだね」


「……そうですよねお二人からしたら私達なんて眼中にすらないですよね」


「?」


出海ちゃんの最後の言葉がうまく聞き取れなかった俺は首を傾げることしかできなかったが、恵のほうはちゃんと聞こえていたようで、


「大丈夫、ちゃんと出海ちゃんもライバルだと思ってるから。でも譲る気は無いよ」


なんて返していた。ますます俺は意味がわからず首をひねっていると、


「さすが倫也先輩、世のハーレム主人公も凌ぐ鈍感さですね」


「まあ倫也くんはそういう人だからね」


「なんなの!?」


なんて自分のわからないところでdisられていることに思わずツッコんでしまう。


そんなこんな話をしているうちに天王寺に着いた俺たちは地下鉄に乗り換えた。


「そういえばさ、今日日本橋でKADOKAWA祭りのイベントあるんだよな」


「ふ〜ん?行きたいの?」


「そりゃ行けるなら行きたいけど…あれ確かチケットがいるはずなんだよな。俺持ってないし」


「……私も倫也くんに毒されちゃったかな〜。実はね、私持ってるんだよ2枚」


「え!?でもなんで?」


「それは……」


恵がなぜそんなチケットを持っているのか疑問に思っていると、恵が話したのは意外なところだった。


「倫也くん、昨日京都まで来るときに乗ってた新幹線に紅坂さんと町田さんが乗ってたでしょ?」


「そうだな、それで?」


「うん、それでね倫也くんが途中で1回トイレに行ったよね」


「そうだな」


「その時なんだけど…」


to be continued

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