ミカ 8

本当はザックリと、大量に殺したいところなんだけど・・・・。

教室では授業をやってるだろうし、大人数が集まる場所で殺害をし、騒がれるのは困る。

今日は涼も一緒だしね。

騒ぎを起こさせたくはない。



少人数が集まる場所は・・・・・・。

あ そ こ しかない。




保健室の前で止まると、静かにドアを開けた。


「・・・あら、どうしたんですか?」


アタシの事を見ると、不思議そうな顔をしながら、保険の先生がこちらを見ている。

今日、アタシ達がここに来た理由は知っているだろし、アタシ達が何者か?って事も知っている。

ただアタシ達の性能について、この人は何も知らない。



「怪我でもしたんですか?」


そう言い、先生は椅子から立ちあがると、こちらへ歩み寄ってきた。

奥を見ると、ベッドのカーテンが閉まっている。

何人か静養している生徒も居るみたいだ。

・・・好都合。



アタシは、口元をニヤリと緩ませながら、



「えぇ・・・・・、右手が痛むんです」


先生に右手を差し出す。

包帯でグルグル巻きにされた、右手。

その右手には、あるはずの指がない。


その事に気づくと、


「前の場所で怪我でもされたんですか?大変!鎮痛剤が切れたんですね!

・・・・・鎮痛剤代わりになるような物、あったかしら・・・・」


バタバタと薬が並ぶ棚へ走り、ゴソゴソと物色をし始める。

バカね・・・・。

すぐに騙されるなんて・・・。

鎮痛剤?

そんな薬、アタシには効かないのよ。

もっと、別の物をアタシに頂戴。


もっともっと、傷の痛みを忘れられる物をー・・・・。




アタシは先生の傍までゆっくり歩くと、



「えぇ・・・・、そろそろ痛む頃なんです。

だから、私に鎮痛剤を下さい・・・・」


手を伸ばし、先生の喉を掻っ切った。



「・・・・・っ!・・・・」


声を出されるのはマズイ。

だから、一番初めに喉を切った。

床に転がり、声を出せないまま、のたうち回る先生を横目に見る。


作戦成功。

簡単に、アタシの言う事を信じたアンタが悪いのよ。

アタシは悪くない。



次はベッドへ向かう。

締め切っているカーテンを勢いよく開けると、



「ひっ!」


寝ている生徒は、微かに悲鳴を上げて、勢いよく起き上がった。



「声出すんじゃないわよ、バカ」


やはり生徒も、喉を一番先に切り刻む。

悲鳴を上げさせない為に。



全員の喉を潰した後は、一人ひとり、じっくりカギ鉄鋼で切り刻んでいった。

血が欲しい・・・・、もっと欲しいの・・・・!


これじゃあ、まるで吸血鬼?

いいえ、アタシは人間よ。

アタシは悪くない。

それもこれも、こんな身体にした、女王と真鍋のせい!

恨むなら、あいつらを恨みなさい!



保健室に居た4人の人間全てを殺すと、小さな洗面台で血を洗い流した。

だって、今日アタシは、まだ討伐していない事になっているんだから、血がついていたらおかしいでしょ?


たった4人しか殺せなかったけど、これでほんの少しだけ、痛みはごまかせるわ。



「鎮静剤ありがとう」


綺麗に血を洗い流すと、たった一言。

礼を述べると、部屋を出た。


急いで戻らないと。

涼が戻ってくる前に。


走って、係員が見張っているであろう客室へと戻る。

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