赤い花

涙を湛えた満開の笑顔で

真っ逆さまに落ちる君


両手を拡げ

ふわ と

空に凭れるよう

身体を傾けた


君を落とすまいと

必死に手を伸ばした心算だったが

突然の出来事

一瞬息が止まり

一歩前へ出ることを躊躇した所為か

間に合うことなく


君は地上で

赤い花を咲かせた

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