16世紀フランス、カトリックとプロテスタントの内戦のさなか。
大虐殺を目にした少年王は、寛容な王になろうと決意し。
王に仕える少年は、生き残るため、苛烈な男になろうと決意する。
ジャンヌ・ダルクが活躍した英仏百年戦争(15世紀)と。
『ベルサイユのばら』のフランス革命(18世紀)だけ知っていて。
(『ベルばら』はブルボン朝で、ジャンヌ・バロアって女性がいましたね)
それ以外のフランス史はサッパリな人間です。
「聖バルテルミーの虐殺」も三アンリも初めて知りました。
本作の直後の時代である『三銃士』も、よくわかりません。
……という私でも。
連載中に、ちょっと遅れて読んでいたのですが、スルスルついていける。
話の根幹は宗教戦争と重いものの、登場人物たちは人間臭く、親しみやすく。
アンリばっかり三人も登場するのに、混乱しません。
このわかりやすさは驚異的。
ジャンヌの頃もそうでしたが、パリって従わせるの大変な町ですよね……。
史実に疎くても絶対大丈夫なので、ぜひ読んでみてください。
構成、ストーリーから人物描写、伏線の張り方。どれも素晴らしい!
舞台は16世紀フランス。カトリック対プロテスタントの宗教戦争のまっただ中。その動乱の中を生き抜いていく二人の主人公を描いています。
歴史小説はなぁ……と嫌気することなかれ。物語としても傑作です。児童小説も書かれているからか、わかりやすく面白いです!
アンリ、アンリ、アンリと同じ名前がたくさん出てくるので、頭がこんがらがるんじゃないかな、と読む前まで思っていましたが、これまた作者の素晴らしい筆力でカバーされ、全く問題なく読みすすめられました。
ぜひ読んでみてください!!
16世紀のフランス史実に基づいて描かれた本格歴史小説です。
当時、カルヴァン主義の浸透から、プロテスタント(ユグノー)とカトリックの対立は王侯貴族にまで波及し、ついに情勢は武力衝突にまで発展していくわけですが、そういったいわゆる「宗教戦争」の時代が舞台の物語になっています。
この時代を代表する偉人としては、やはりブルボン朝の開祖であるナヴァール王アンリ(アンリ四世)が人気も高く有名ですが、この作品ではその腹心の部下であるシュリー公マクシミリアンも大きく取り上げられており、両者がダブル主人公としてストーリーを牽引していくのが特徴でしょうか。
個人的にフランス史は、高校生だった頃に受験科目として勉強した以外だと、過去に通史の本を何冊か読んだ程度の知識しかありません。
しかし、やはり名前以外は何となくしか知らなかった歴史上の人物たちが、生々しく個々の「キャラクター」として語られるのは、凄く面白いですね。
丁度、かのリシュリューが台頭してくる直前の時期でもあるので、時折アレクサンドル・デュマ『三銃士』に描かれた世界との地続き感覚を楽しめるのも、興味深いところ。
フランス史に心惹かれる方は是非ご一読を!