第二章
「お邪魔します」
言って中へ入り、靴を脱ぐ。
部屋の中は控えめなテレビの音だけが聞こえ、人の気配を感じない。
たぶん、おじさんは仕事だろう。
となれば、今は天音とおばさんの二人きりということになるわけだけれど、リビングを覗いた限りでは天音の姿は見当たらなかった。
「天音ね、ここ数日部屋から出てこないのよ。お風呂だって、もう五日くらい入ってないし。食事もほとんど食べてくれなくて。作って部屋に持っていってもせいぜい一口か二口食べたかなっていう程度。あの子、やっぱりどこか悪いのかもしれないわね。重い病気とか患ってたらどうしよう……」
心配そうに自分の頬へ手をやりながら、おばさんは天音の部屋を見つめてため息を吐く。
「会話はするんですか?」
「……うん、一応ね。でも、ほとんど喋らないかな。頷いたり首を振ったりするだけのことも多いし。本当に、どうしたら良いのか」
「……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます