第二章

「どうするって、行くしかないと思うけど……」


 気分が乗らないながらも、私は仕方なく立ち上がる。


 どうせろくな話じゃないだろう。それが簡単に予想つくため、足取りも必然と重くなった。


 まるで両足に何かがしがみ付いているような錯覚すら覚えながら、私と郁代は先輩の元へ歩いていく。


「天音は? 見当たらないけど、トイレでも行ってるの?」


 いつも通りのあけっぴろげな態度と口調で、瑠璃先輩は天音の机を指差した。


「いませんよ。体調不良とかで今日は休みです。暫く前から様子おかしかったから……」


 そう返事しながら、私は先輩二人を見比べる。


「えー? あの子休みぃ? がっかり、コンビニ行って来てもらおうと思ってたのにさぁ」


「今からですか?」


 学校が終わる前に校内から出るのは校則違反だ。


 また都合よくパシリをやらせるつもりだったのか。


「そうそう、今日ジュース買ってくるの忘れちゃってさ。あーあ、残念」

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