歓楽等部も【無双】を目指すんで、そこんところヨロシク

桜咲日々喜《おうさきひびき》は、ただ繰り返される日常に飽き始めていた。
出会いもない、事件もない、この現実には超能力も何もない。
ワクワクするような出来事すらない人生は、実に退屈な物だ。

そんなある日の放課後、憂鬱な気持ちで歩む帰宅道。
数分足らずでたどり着いた自分の家は……。

「嘘……だろ？」

玄関へと視線を向け、広がる非日常に言葉を失う。
辺り一面が血に染まり、見渡すかぎりの真っ赤な光景。
彼は恐怖を覚えた。だが同時に興奮も覚えた。
鼓動が高まり、冷や汗が流れる。

　彼に与えられた選択は２つ。
『立ち去る』or『突き進む』
　ここで逃げれば、あとは警察がどうにかする。
　日々喜は日常へと戻り、またつまらない日々を送る。

「それじゃ面白くない」

　彼は決めた。より面白そうな方へ…続きを読む