風のように走れ

モグタン

小さな恋のはじまり

小学6年生の秋。


小学校生活最後の運動会は、土砂降りだった。


最終競技は、男女別団対抗リレー。



バトンを受け取ると、ぐんぐんスピードを上げ、三人…四人とごぼう抜きしていく女の子が一人。



『華澄ちゃんて、あんなに足速いんだ…。』



これが、わたしが華澄ちゃんへ気持ちが動いた瞬間。



小さな恋のはじまりだった。




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