夏の居場所

@sinkaitakuto18

第一夜 はじまりの夏

銀河の彼方にある水の恩恵を受けた素晴らしい惑星があった。

その星の名は、「ディブ」

優れた科学技術により、文明は発達し、整えられた社会制度の国で人々は不満も不安もなく平和に暮らしていた。

これは、そんな理想郷に暮らすある男女たちのひと夏の長い夜に起こる恋物語。

市内から郊外に行く幹線道路の一台の車が走っていた。

「もうすぐ、目的地だ」

「わあ、言っていたヤータ?」

「そう、暑い夏とは思えないほど心地よい風が吹き、美しい川のせせらぎが聞こえる」

「そうだよ」

運転するのは、紅い瞳を輝かせた黒髪の少年だ。

名前は、ラッシェオ!!

今年で24歳になる成年だ。 彼の隣に座っている長い金色の髪をなびかせる美女は恋人のルル。

ラッシェオとは、幼稚園からの幼馴染みだ。

二人は、郊外にあるヤータ高原に夏の休暇を利用しての三泊四日のキャンプに行くことになったのだ。

ルルは、この日をずっと楽しみにしていた。

「今日まで残業と休日出勤の連続だったから本当に嫌だった。でも、アナタと夢のようなひとときが待っているから、それを支えに頑張ったよ」

すると、彼は、彼女に優しく言った。

「俺もだよ!!ルルとの時間が楽しみで」


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