オレ彼!?★ 街灯の君の章 初めての接吻

くちづけを交わすという事は、

枕を交わすと同様な感覚でした……。





そして、

今日も、

腕組んだりして歩き、


また昨日の場所で、

私は抱きしめられていた……。


融さんは、


「キスしたい♪」


と、言った!!


キス?


くちづけ……、

接吻の事!?


イマドキの感覚なら、

抱きたいと言われたも同然だ!!


今更ながら、

私の事を愛しく思って下さっているの?


「ありがとう……。

融さん♪

私、こんな風に、

恋したかったの……。

キスなんてしたら、

もう、思い残すこと……。」


言い終わらないうちに、

融さんは、

くちづけをしてくれた♪


ああ!

もう、私は、

思い残す事は、

無いわ……。




「街灯の君……。」


閉じていたまぶたを開くと、


融さんとよく似た声だけど、

少しちがうあの方が、

燃え盛る火の中に現れた!?


私は、あの地震の私の部屋に倒れていて、

ハンカチの方に起こされていた。


遥香ちゃんの身体から、

私は、出てしまって、

またここに戻ってしまっていたのだわ!!



「行きましょう!!」


「ハンカチの方……。」


「貴女を助けに参りました。」


「私……を?」


もう、ずっと取り残されたままじゃないのね!


「はい!」


ハンカチの方が差し出す手に、

私は、私の手を重ねる。

私は、穏やかに満たされた気分になってきた。


すると火の海は、お花畑に変わる……!


「おや?

これは……、

手紙……。」


つけ文を握ったままでしたわ!!


手にはりついてしまっていたお手紙……。


「まだお返事書いておりませんの……。」


ハンカチの方は、

ふっと微笑んだ。


「私と一緒に逝きましょう!

あちらで直接返事を聞かせて下さい!!」



「はい……。」


現世(うつしよ)の融さんに、

ハンカチの方の身代わりをさせてしまったけれど、

私の好きになったハンカチの方は、

私を迎えに来てくれるなんて!!

女冥利につきますわ♪

喜んで逝きますわ!





大きな川向こうに、

懐かしい知っている人の顔が見える!


この世とあの世の境の川……。


これがかの有名な三途の川かしら?


「さ、どうぞ!」


川には小舟がつないである!


ハンカチの方が、

先に乗り込んで、

手を差しのべる。


私は、頷くと、

ハンカチの方の手に、

私の手を重ね、

1歩舟に足を乗せた。


「あ!?」


舟が揺れ、

私は転びそうになった!!


すると、ハンカチの方の腕の中に、

飛び込んでしまっていた!!


がっしりした温かい胸に抱かれた。


「……失敬!」


そう言いながらも、

ハンカチの方は、

私を抱き寄せる腕の力が強くなる!


舟がまた揺れて、

バランスをくずした私たちは、

よろけてしまったら、

ハンカチの方がかばって下さって、

尻餅をついた!!


はずみでお互いの唇が重なる!


くちづけ!?


してしまった!!


「もう舟を出さないと……。

貴女を待つ方々が、

彼方で待っていらっしゃいます!」


向こう岸に、

懐かしい人たちが沢山いるのを思い出すと、

急に恥ずかしくなった!!


私は舟に腰かけ、

居ずまいを正した!!


ハンカチの方の漕ぐ小舟は、

対岸に向かう……。


「私も、

ずっとお慕いしておりました……。」


つけ文のお返事を

してみた。


ハンカチの方は、

嬉しそうに微笑んだ。


「街灯の君、

お名前は?」


「醍醐寺 絢香……。

貴方は?」


「細河 融。」

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