オレ彼!?★ 街灯の君の章 抱擁
朝、
これから学校で、
夕方までメール出来ない
と、
融さんから、
メールが来た。
私も、介護されている遥華には、
周りに人がいて、
携帯を使えなかった……。
介護人が、
トイレに立っている間に、
急いでメールを送った!!
まだ学校、
隠れてメールしてる♪
後またメールするね(o^-^o)絢香
夕方、融さんからメールが来た!!
遥華は、
ベットで寝ている。
「絢香お姉さま、
メールですわ!!」
セーラー服の遥華に手を引かれ、
遥華の身体に再び入る。
高鳴る胸の鼓動を感じながら、
私は、遥香ちゃんの身体を起こして、
携帯を開いてみた。
これから塾だぜ~(^^;)
しばらく返信できね~。
終わったらメールする!!融
待ってるわ(*⌒▽⌒*)絢香
私は、
遥華ちゃんの身体の中にある、
記憶の世界に出かけてみた!!
様変わりしてゆく世の中。
地震で倒壊した建物……。
火事で焼け出された家々……。
田畑の向こうに、
富士山や、
秩父の山々が遠くに見える……。
再建されてゆく街並み……。
段々西洋化してゆく。
西洋化しているけれど、和風の部屋も混ざっている文化住宅……。
着物姿が、段々減って、
洋装に変わってゆく……。
戦争で、お洒落が出来なくなった。
もんぺという活動的なズボンを
女性は皆着るようになった……。
遥香ちゃんの、
あまり思いだしたくない記憶……。
今度は、
恐ろしい飛行機が、
爆弾を落として、
街並みが、
焼け野はらになった……。
第二次世界大戦が終わって、
焼け野はらが、
復興してゆく……。
遥香ちゃんは、
戦時中、
別荘に疎開していたけれど、
お婿さんをむかえて、
この醍醐寺家を支えて来たのね!
様々な財産を失いながらも、
裕福な家ではあったよう……。
戦後の復興は、
めざましくなり、
着物姿の人が、
珍しくなるほど、
洋装化が進んでしまった。
遥香ちゃんがボケたのを幸いに、
遥香ちゃんの家族が、
空き地になっていたお屋敷跡に、
マンションを建てて、
この街に戻って来たのね……。
ちょうどその頃に、
昔の街灯に似せた街灯を
わざわざ作って、
商店街が町おこしをしていた……。
まだ遥香ちゃんのボケが、
軽かった頃の街並みへ、
私は、記憶の旅を続けた。
街の駅前を歩いてみた♪
汽車は、綺麗な電車というモノに変わって、
煙を出さない。
とても速いのね~!
駅は、改札に人がいなくて、
自動改札機という機械が、
切符や定期券などを
自動的に読み取るの!
それから、
遥華の好きな編み物の本が置いてあるという、
本屋さんを見てみた♪
沢山本が有るのね~!
遥華が見てきた本屋さんの光景が、
とても素敵だった♪
記憶の旅を終えた私は、
誰かに話したくなっていた。
そうだわ!!
融さんに、
メールしてみましょう♪
今、駅についたわ!!
いつも融さんの来るまで、
まだ時間あるから、
本屋さん寄るわ(^^)/絢香
今、本屋さん出たわ(^^)
いつもの街灯で、
待ってるね♪絢香
「そろそろ、
街灯に行きましょうか?」
私は、遥華の身体を起こして、
身支度をはじめた♪
リビングで、皆が食事をしている♪
ふふふ……。
融さんに逢えるのが楽しみ♪
着いたから、
ここで待ってるわ(o^_^o)絢香
塾、終わった!!
今から行く!!融
「絢香ちゃん!!
待った?」
街灯の下で、
遥華の編み物の雑誌を
読んでいたら、
融さんの声がした♪
「融さん……。
ちっとも♪
随分、早かったわね♪」
「はぁ……はぁ……、
全速……力で、
走って……来た。」
こんなに走って……。
汗が街灯に照らされて、
輝いて見えた♪
私のために……。
「ありがとう♪」
私は、
ハンカチで、
融さんの額の汗を
拭いた……。
首筋まで拭いたら、
ハンカチをスカートのポケットにしまった。
「じゃ……、
行こうか♪」
寺町の路地に入る所で、
セーラー服の遥華に押されてよろけた!?
思わず、融さんの腕に、
しがみついていた!?
どうしよう~!
「絢香お姉さま、
夜道は怖いってことですわ♪」
遥華の言葉に、
今さら離れるのも、
恥ずかしいので、
怖がるふりをしてみた!!
「……怖い……。」
「大丈夫だよ♪」
融さん……!
どうしよう~!?
恥ずかしい~!
「絢香ちゃん、
いつからここに暮らしている?」
「確か……、夏休み前に、
出来たから、
その頃、引っ越したわ。」
「その前は?」
「東京に暮らしていたの。」
「東京……。」
「川向こうだから、
一駅隣。」
「なんだ~。」
「学校は、遠くなった?」
「うん、
ここは、
前に暮らしていた洋館が、
あったの……。」
「お姉さま、それは昔だから!」
空き地にずっとなっていたのだったわ!!
「あ、醍醐寺家のね……。
火事で焼けて……。
ここにマンションを建てたから、
また住む事になったの……。」
「マンションオーナー?」
建物の大家さんみたいなもの?
「業者に売ったらしいわ!」
遥華のフォローが入る♪
「業者に売ったらしいわ……。
よく分からないけど……。」
「そっか……。」
「怖がって、
もっとしがみついたら?」
遥華がにこにこしている♪
「火事に遭った家の跡に住むなんて、
しかも、お寺さんに囲まれているし……。
私、家に居ても、
怖い……。」
こうかしら、
もう少し強めにしてみた方が良いのかしら?
融さんにしがみついた♪
「何かあったら、メールしな!
オレ、行くから!」
「ありがとう……。」
もう、マンションの入り口に着いてしまった……。
「もう、着いてしまったわ……。
融さん、ありがとう……。」
融さんの腕から、
私は、離れ……。
「絢香ちゃん!!」
「あ!!」
いきなり、
融さんは、私を抱きしめた!!
融さんに包み込まれるみたい!!
私は、おそるおそる腕を、
融さんの背中にまわして抱えてみた。
融さんは、
ぎゅうっと、
私を抱きよせた!!
結婚前なのに、
恥ずかしいわ。
「融さん!!
痛い……。」
はっと我にかえったみたい!!
「ごめん……。」
融さんから解放された私は、
逃げるように、
マンションに向かって走った!
オートロックを解除して、
エレベーターに入ると、
遥華に促された階のボタンを押した。
頬が熱い……。
まだ胸がどきどきする!!
「絢香お姉さま、
今の、
嫌われたとか、
誤解されそうですわ!」
「……そうね……。
いきなりで、
驚きましたの。」
結婚前は、清い間柄で……という考え方は、
遥華の記憶から、
もう昔の考え方になってしまったようだわ……。
さっきはごめんなさいm(__)m
いきなりで、
心の準備が出来てなかったの……(*/□\*)
私、初めて会った時から、
融さんのこと、
素敵だって思っていたの…(*''*)
声をかけてくれて、
送ってもらって、
付き合うことになって、
なんだか夢みたいで…( 〃▽〃)
融さんのこと、
好きです(o^_^o)絢香
さっきはごめん、
絢香ちゃんの事が、
オレも好きだ!
大好きだ!!融
帰り道、気を付けてね(^^)/
私も大好き(///∇///)絢香
遥華の住む部屋に戻った。
私は、あの火事で死んでから、
途切れた命と恋とを
妹の遥華の中に入って、
生き直したような気持ちで、
過ごしていた……。
だけど……。
分かっている……。
融さんは、
私のハンカチの方ではないって事を……。
融さんは、
私の事を、
どう思っているの?
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