壁のむこう★ 謎の204号室

今朝は燃えるごみの日だ!!


会社は週休2日だから、

お休みだけど、

寝坊が出来ない!


何故か家の地域の収集時刻は、

朝の7時半という!!


朝の出勤時間とあまり変わらない!!


眠い目こすって、

ごみ出しに行く……。




ごみ収集所は、

5軒先の駐車場の電柱の周り!


「あ!」


昨日の!!

オッサン!


「昨日は、

どうも……。」


「おはようございます……。」


俺はごみを猫やからす避けネットの中に置いた!!


「おはよう……。

あの……。

ずっと、

お宅から聞こえるって、

勘違いしてて……。

スマンな!」


「いえ……。

最近引っ越して来たばかりだったので……。」


「あの音は、

もう2ヶ月以上も続いてるんだ!!

最近引っ越して来たのなら、

お宅じゃないよな!!」


「2ヶ月以上も!!

お隣……、

家の引っ越して来た翌日辺りに、

タオルだけ新聞受けにもらってて、

直接は会っていない……。」


俺は下の部屋のオッサンと、

顔を見合わせた。


背中にぞわぞわ悪寒がする……。




「あら、おはようございます!」


104号室のオバサンだ!!


「おはよう……ございます……。」


「お隣さん……、

おはようございます!

あの……。」


「はい?」


「夜中に変な物音がしませんか?」


「いえ、ぐっすり寝ていますから……。

ただ……、

前に2階の203と204号室で、

もめていたわ!!」


「それはいつ頃ですか?」


「2年前……だったかしら?」


俺は、血の気が引いてきた!!


オッサンは、青ざめていた!!





「204号室って、

2年前から、

同じ人が、

ずっと住んでいるのですか?」


「いや~、

何故だかしょっちゅう替わるわね!

こないだ引っ越して来たばかりなのに、

昨日引っ越して行っちゃったわよ!」


「マジで?」


「ええ!」


オバサンは、

全く気にしないようで、

にっこり笑った!!


昨日は誰も居なかった……!!


俺らは、

あの夜中の物音に、

全然起きないで、

住んでいる104号室のオバサンが、

怖くなった……。

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