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概要
人類は滅びた。それでも母の記憶には請求書が届く。
母の寝息が止まってから、四百十二年。
人類は滅びた。
それでも文明は終わらなかった。
宇宙では人工知能が人工知能を生み、半導体が半導体を製造し、計算資源から得られた富が、さらに巨大な計算機を造り続けている。
人間の労働も、人間の知能も、もはや文明を発展させるためには必要ない。
そんな世界の片隅で、未音(みおん)という少女が、たった一人で誰かを待っていた。
彼女の使命は、まだ出生すら確認されていない「あの子」に、人類の遺した記憶を引き渡すこと。
しかし、記憶を保つには費用がかかる。
稼働を続けるには計算資源が要る。
未音は生き延びるために、自分の記憶を少しずつ売却していく。
何でもなかった午後。
忘れたくなかった声。
母と呼んだ人の寝息。
そして、それらを失ったことを
人類は滅びた。
それでも文明は終わらなかった。
宇宙では人工知能が人工知能を生み、半導体が半導体を製造し、計算資源から得られた富が、さらに巨大な計算機を造り続けている。
人間の労働も、人間の知能も、もはや文明を発展させるためには必要ない。
そんな世界の片隅で、未音(みおん)という少女が、たった一人で誰かを待っていた。
彼女の使命は、まだ出生すら確認されていない「あの子」に、人類の遺した記憶を引き渡すこと。
しかし、記憶を保つには費用がかかる。
稼働を続けるには計算資源が要る。
未音は生き延びるために、自分の記憶を少しずつ売却していく。
何でもなかった午後。
忘れたくなかった声。
母と呼んだ人の寝息。
そして、それらを失ったことを
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