概要
素材を持ち帰って直すたび、家が強くなる。気づけば区域一の安全地帯!
梁瀬篤、48歳。三十年、手刻みの大工をやってきた。十五年前に自分で刻んで建てた家は、ローンがあと二十年残っている。
三か月前、その家から百八十メートル先の公園に、ダンジョンが開いた。町は警戒区域になり、勤め先の工務店は畳まれ、近所は一軒また一軒と引っ越していった。夜になると、はぐれの魔物が雨戸を叩く。解体業者の営業は「土地と建物で三百八十万」と笑い、協会の係長は「一晩で灰になる骨を、日曜大工にでも使いますか」と笑う。
魔物の骨は、ダンジョンの外では一晩で灰になる。誰もがそう知っていた。でも、二層の猪の背骨には、欅と同じ目が通っていた。鉋をかけ、継手を刻み、縁側の割れた一枚と入れ替えた。翌朝、バケツの骨は灰になっていて、縁側に組んだ一枚だけが残っていた。
縁側、玄関、茶の間、窓、床下。ダ
三か月前、その家から百八十メートル先の公園に、ダンジョンが開いた。町は警戒区域になり、勤め先の工務店は畳まれ、近所は一軒また一軒と引っ越していった。夜になると、はぐれの魔物が雨戸を叩く。解体業者の営業は「土地と建物で三百八十万」と笑い、協会の係長は「一晩で灰になる骨を、日曜大工にでも使いますか」と笑う。
魔物の骨は、ダンジョンの外では一晩で灰になる。誰もがそう知っていた。でも、二層の猪の背骨には、欅と同じ目が通っていた。鉋をかけ、継手を刻み、縁側の割れた一枚と入れ替えた。翌朝、バケツの骨は灰になっていて、縁側に組んだ一枚だけが残っていた。
縁側、玄関、茶の間、窓、床下。ダ
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