概要
人を斬るために育った手で、届かなかった最期の声を手紙にする。
戦場で散った兵士の最期の声は、「残響石」に宿る。
休戦三年目の冬。
中立都市ミルヘイヴンの郵便局「白鷺舎」に、ひとりの少女が「聴き手」として着任した。
聴き手とは、石の声を聴いて手紙に起こし、遺された人へ届ける仕事だ。
少女の名はセラ。
襟巻きの下の首筋には、三本刃の刻印がある。
王国の部隊「灰の刃」で、刃として育てられた証だった。
声を一語も漏らさず書き写した最初の手紙は、局長に「これは手紙ではない」と突き返される。
人の心の読み方を知らないまま、セラは元敵国兵の青年カイと組み、国境の鉄橋の向こうへ声を運ぶ旅に出る。
その留守に、白鷺舎から四十一の石が盗まれた。
現場には、黒い鴉の羽根の木札が残されていた。
同じころ、セラに名をくれた隊長ロウェルの石が、灰の丘から何者かに掘り出され
休戦三年目の冬。
中立都市ミルヘイヴンの郵便局「白鷺舎」に、ひとりの少女が「聴き手」として着任した。
聴き手とは、石の声を聴いて手紙に起こし、遺された人へ届ける仕事だ。
少女の名はセラ。
襟巻きの下の首筋には、三本刃の刻印がある。
王国の部隊「灰の刃」で、刃として育てられた証だった。
声を一語も漏らさず書き写した最初の手紙は、局長に「これは手紙ではない」と突き返される。
人の心の読み方を知らないまま、セラは元敵国兵の青年カイと組み、国境の鉄橋の向こうへ声を運ぶ旅に出る。
その留守に、白鷺舎から四十一の石が盗まれた。
現場には、黒い鴉の羽根の木札が残されていた。
同じころ、セラに名をくれた隊長ロウェルの石が、灰の丘から何者かに掘り出され
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