白色の死か、崩壊か。どちらにせよ、証していく話。
興味の尽きない青年ツバメが、奇聞の都市「光芒」へ迷い込む。
概要の一文――「世界を救う為に世界を切り捨てる」――が、この作品の芯です。救う側の英雄譚ではなく、剪裁(いらない部分を切り取る)ための英雄譚だと最初から宣言しているのが印象的でした。
誰が見つけ、誰が知り、誰が成したのか。
全てが集う場所が光芒都市。揺蕩う世界の狭間から、こちらを見ている者たちがいる。主観も客観も、干渉可能な端子のように世界が回る、という語り口は、説明過多のファンタジーというより詩に近い導入です。小さき電燈が輝き、門が開き、彼女が往く。そのイメージだけでも、都市の空気が残ります。
まだ2話ですが、それでも「白色の死」と「崩壊」の二択を先に置いているので、先が気になる人には向いています。意味が全部つながる前の、言葉の手触りを楽しみたい人向け。続きでツバメが何を観て、何を切り捨てるのか、そこを見たい作品です。