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概要
巨獣は斬れる。兄貴の名前は、まだ言えない。
異世界に落ちて十年。目と指を焼かれた少年は、身の丈ほどの大剣を背負うハンターになった。
通り名は「巨獣殺し」。ギルドの名簿では、その末尾に「(豆)」と付いている。
石の膜に覆われた指は、杭を折り、羽ペンを折り、焼いた魚を崩す。
それでも一戦に一度、指の膜を割れば、どんな巨獣の急所も外さない。
ただし、猫だけは駄目だ。丸い頭と尖った耳を見ただけで、体が石になる。
相棒は、口の悪い真鍮の機械馬ガジェット。料理も会計も代筆も、指のオイルの塗り直しも、全部こいつの仕事だ。
レイジが十年追い続けているのは、「人の言葉を喋る灰色の獣」の噂。
そして、あの夜、暗闇の中で離してしまった手。
北の森の泉のほとりで、木の幹に刻まれていたのは、この世界の誰にも読めないはずの文字――レイジの名前だっ
通り名は「巨獣殺し」。ギルドの名簿では、その末尾に「(豆)」と付いている。
石の膜に覆われた指は、杭を折り、羽ペンを折り、焼いた魚を崩す。
それでも一戦に一度、指の膜を割れば、どんな巨獣の急所も外さない。
ただし、猫だけは駄目だ。丸い頭と尖った耳を見ただけで、体が石になる。
相棒は、口の悪い真鍮の機械馬ガジェット。料理も会計も代筆も、指のオイルの塗り直しも、全部こいつの仕事だ。
レイジが十年追い続けているのは、「人の言葉を喋る灰色の獣」の噂。
そして、あの夜、暗闇の中で離してしまった手。
北の森の泉のほとりで、木の幹に刻まれていたのは、この世界の誰にも読めないはずの文字――レイジの名前だっ
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