舞台は2805年の東京国。学校に通う少年少女が刀を帯び、剣志隊として街の治安を守っています。
未来なのに、和服や刀、宿場町がある。その不思議な世界に惹かれて読み始めましたが、読み進めるうちに、そこで暮らす彼女たちのことが気になってきました。
副隊長を務めながら無遅刻無欠席を目指す柚希。恋をきっかけに剣の道へ進む圭子。腕は立つのに勉強には苦戦する紗枝。身近に感じられる悩みや会話のすぐ隣で、判断を一つ誤れば命を落とす斬り合いが始まります。
誰がどこを狙い、どう防ぎ、何を見落としたのか。剣戟ではその一瞬一瞬を緊張しながら追いました。それだけに、戦いを離れて交わす何気ないやり取りに、ほっとさせられます。
彼女たちが強くなる姿を見たい。同時に、どうか無事に帰ってきてほしい。そんな気持ちで読み進めた群像劇です。