自分とは何者なのか。生きているとは、死んでいるとは、どういうことなのか。
真昼と拓海、二人の少年をめぐる物語は、静かに、けれど容赦なく、そんな問いを読者に投げかけてきます。
優しさの中に潜む残酷さ。誰かを守ろうとする愛情が、時に誰かを傷つけてしまう危うさ。
登場人物たちの言葉や仕草には、簡単に善悪を割り切れない人間の複雑さが滲んでいて、読み進めるほどに胸が締めつけられます。
何気ない日常の温もりさえ、過去の傷を知ることで違った色を帯びていく。その繊細な心理描写が印象的な作品です。
まだ物語は途中ですが、彼らが辿り着く答えを、最後まで見届けたいと思います。