働き方改革が各所でなされ、聞くこと自体は少なくなったものの、
実際はまだまだ当たり前に存在し、
なんなら現役バリバリな言葉。
それが「社畜」。
主人公は係長です。
役職が付くと、どれだけ働いても残業代はもらえないのですよね。
そう言う制度なんですよ、日本の勤務というものは。
でも、仕事は減らない。
休んしまえば、仕事は増える。
そうした負のループを重ねているこちらの作品を読んで
「あ、これ自分のことだ」
と胸がグッと苦しくなる方もおられることでしょう。
係長の周りも皆そうした社員ばかり。
誰も会話もしないのです。
そう、社長さえも。
読了後に、あなたは何を思うでしょうか。
この係長の「一日」の向こうにあるものは、
平穏なのか、それとも終わりなのか。
己の身につまされるような思いで読んだあなたは
きっとまだ大丈夫。
何も感じなくなったらならば
それはあちら側に行きそうになっている合図です。
単なる「係長の一日」というタイトルが
逆にホラーだねって言う、そんな話ですよ。
みんな。
休め。
この物語の主人公は、連日会社に泊まり込み、長時間労働を続けている。
彼は、過酷な労働環境を自分に納得させながら働き続けていた。
読者から見て異常な職場の状況も、彼にとってはすでに日常だった。
「いつものこと」
その一言で不都合を済ませてしまう主人公の姿は、過酷な環境に耐えることと引き換えに、正常な感覚を失ってしまった人のようにも見える。
ほんとうは、留まるべきでない場所に留まってしまっているようにさえ思えるのだ。
彼が働く会社は、まるで自動で稼働を続けるシステムのような場所だった。
社員も主人公も、そして社長でさえも、仕事という止まることのない連動の中に取り込まれ、抜け出せなくなっている。
システムを止めることも、そこから離れることもできない。
誰かが休めば、別の誰かがその穴を埋める。
埋められないとしても、その人がやるはずだった仕事は消えない。
ただ仕事は積み上がっていくだけで、どうあっても、会社というシステムは止まらない。
だからこそ、物語の最後に社長が口にした言葉には、これまで現れなかった人の生の感情が滲んでいるように思えた。
そして、彼の言葉の意味を理解した瞬間。
この物語の読者は、這うような怖気を覚えることだろう。
そして、会社というシステムの中に取り込まれた者たちが、いったいどうなってしまったのか、理解することだろう。
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これは、と或る会社にお勤めの中間管理職の
物語ですよ。
労働基準法が強化されている今どきに
かなり珍しい脱法ぶり…。
主人公の 係長 には、社員以上に仕事が
積み増しされて会社で寝泊まりを余儀なく
されている。外に出る事も出来ず、お昼の
ウーバー・イーツを受け取るのが、唯一
外界との接点だった…。
もう、この時点でリアル・ホラーですよ!
思わず我が身を振り返ってしまう。そんな
人もいるかも知れません。
それでも主人公は淡々と仕事をこなします。
会話も無くなり、話しかけても返事をしない
社員たち。
恰幅の良かった社長は痩せ細って行く。
そして無反応に。
仮眠を取ろうとすると、隣の部屋から
笑い声が聞こえる。
そして。
……段々と、リアル・ホラーから本物の
リアル・ホラーに…?
え?
あなたには、この謎多きホラーの 謎 が
解けるでしょうか…。
…え。