第五話までを拝読しました。令嬢嫌いが高じて蕁麻疹まで出る第三王子ローレンスが、一週間かけて「令嬢らしくない令嬢」を探し当てた相手が、白衣に三つ編みの薬草園の生徒エリーで、しかも男だったという第一話の「またもや、ハズレなのか」の絶叫で、物語の空気が一気に決まります。第三話で、怒鳴られたエリーが腰を抜かして泣き出し、外した眼鏡の下で瞳の色が感情のままに変わる場面は、裏表を疑う王子の悩みと、感情を隠せないエリーの悩みが一つの出来事で噛み合う構成になっていて印象に残りました。第五話で明かされる、筋骨隆々の父と三人の兄に囲まれた末っ子の寂しさと、兄のボロボロの制服を染み抜きから繕って着ているという細部も温かく、ぷにぷにのプニゴンに慰められる夜の描写が好きです。令嬢の代わりを断ったエリーが、どんな形で王子の手助けをしていくのか続きが気になります。