――《才能と富と歴史が渦巻く、美しき水槽》――
■ 基本情報
所在地:京都府京都市(架空地区)
形態:私立の共学一貫校(小・中・高・大学まで)
大学進学先:「祥雲大学」(中堅上位レベル)へエスカレーター進学が可能
古都の伝統と、学生街の活気が交差する文化地区に広大なキャンパスを構える。
関西一円から優秀な生徒が集う、格式高き名門校。
■ 卒業後の進路と実績
祥雲大学以外にも、京大・東大・早慶など国内最難関校への合格者を多数輩出
卒業生は政治家、官僚、大企業幹部、外資系エリート、文化人、プロスポーツ選手として各界で活躍
■ 校風とその実態
建前:「自主性と品格の尊重」を掲げる自由な教育理念
現実:家柄と富に基づく見えない階級社会が存在する
教師も生徒も、それを表立って口にすることはない。だが学園内では明確に、家柄や血筋によって秩序が構成されている。
■ 生徒階層:この学園を支配する二大勢力
① オールドマネー(旧家の“貴族”)
医師、弁護士、大学教授、寺社の跡取り、老舗企業の令嬢・御曹司など
代々京都に根を張り、血筋と伝統が最大の資本と考える階層
▶ 代表人物:久条亜里沙、西園寺撫子 など
② ニューマネー(新興の“成金”)
ITベンチャー、外資金融、芸能・出版関係、一代で財を成した家庭の子息
血筋よりも、才能と実力こそが価値という思想が強い
▶ 代表人物:斎藤律、星野綺羅々 など
■ 特別強化指定部(四大部活)
洛北祥雲の“ブランド力”を対外的に支える、象徴的存在。
これらの部活には、他部とは比べ物にならない資金・設備・人材が投入されている。
英語ディベート部
茶道部
バスケットボール部
サッカー部
※いずれも「学園の顔」であり、各部に所属することは一種のステータスと見なされる。
■ 奨学金制度:異分子の誕生
家柄や富にかかわらず、“突出した才能”が認められればごくまれに入学が許される。
各学年でその枠はわずか年2~3名程度。彼らは「特待生」と呼ばれ、表向きは称賛されるが――
現実には「異物」として、富裕層の子弟たちから警戒されることも少なくない。
▶ 代表人物:音無奏(二年) 轟木剛造(三年)
■ 備考:この学園が象徴するもの
洛北祥雲学園は、単なる進学校ではない。
それは日本社会の縮図であり、政財界との人脈構築の舞台であり、
そして何より――「選ばれた者たちだけの水槽」である。